友達に書けと言われたので
無理やり作り上げた短編です
「彩ぁー」
「なに」
「機嫌直してやぁ
ほら、飴あるで?」
「いらん」
「だからぁ
あの子はそんなんじゃないんやって」
「そんなんじゃない子に
抱きつくんや
そんなんじゃない子に
好きとか言うんやぁ」
「本気ちゃうで?」
「向こうは本気やろが」
「もぉ…」
「こっちが言いたいわ
ホンマにもぉ
美優紀には愛想尽きた」
「なんなん?」
「しばらく距離置く」
「…ふーん」
「じゃ…」
バタンッ!!!
強くドアを閉めたのは
俺の怒りを少しでも
わかってもらうために
我ながらガキやと思うわ
美優紀は俺の彼女
美優紀との出会いは
一年前
俺のバイト先のお客さんやった
俺の一目惚れで
頑張ってアプローチかけて
やっと告白
そしてOKをもらった
けど付き合ってみると
美優紀はなかなかとんでもない奴で
すぐに男に抱きつくわ
家に呼ぶわ
好きだと言うわで
ホンマならすぐにさよならといくが
これも惚れた弱みで
なかなか別れを切り出せへん
今やって
別れる!なんて言えばええのに
距離置くとか曖昧にする始末
「好きになるやつ間違えたな」
そろそろやめへんとなぁ
せっかくの青春無駄やわ
美優紀もそろそろ落ち着けばええのに
美優紀は大学生
俺は高校生
美優紀が浮気するのは大抵
社会人
そんなんされたら
俺が子供って突きつけられてる
みたいやん…
よし、決めた美優紀との
関係断とう!
美優紀も俺の事遊びっぽいしな
なんて決めたのは2週間前
「会いたいなぁ…」
美優紀からの連絡はこーへん
寂しいなんて言うてくれたらええのに
まぁ、今までも俺が美優紀のとこ
行って美優紀もまんざらでもない
みたいな顔して仲直り的な感じやったし
俺が行かんかったら
関係なんか…
って自分で言うてて悲しなったわ
なんやかんや
美優紀はやさしいし
大人やし
でもたまに子供で…
俺、ダメ男みたいやんけ…
ブーブーブー
「美優紀っ!?…なんや
山田か…何やねんこんな時間に」
山田は美優紀の親友
美優紀とおるうちに
仲良くなった
アホやけどええやつ
「なに?なんか用?」
「彩ぁー!?」
「なんやねん
うるさいなぁ
そこ居酒屋かなんか?」
「そう、駅前の!
悪いけど来てくれへん?」
「はぁ?俺飲まれへんで」
「ええから彩にしか
運ばれへん荷物やねん」
「は?…え、ちょっちょいっ!
切りやがったし
ったくどんな荷物やねんな」
しぶしぶ居酒屋まで行くと
顔真っ赤の山田が立ってた
「飲みすぎやで」
「そう、サークルの先輩
おらんくなるからさ
飲まされてん」
「んで荷物は?」
「そこ」
「ん?…え」
山田の指差す方には
座り込んでる美優紀がいた
「えぇ?」
「まぁよー聞いてて?」
美優紀は
店の前にある狸の置き物に
喋りかけてる
「菜々ちゃん
私なぁ彩みたいな
年下と付き合っても上手く
いかんみたいやねん」
「…」
「知ってるやろー?
昔年下と付き合って
浮気されて
それ以来怖くてさぁ…
だからいざってときの
逃げ道作っちゃうねんなぁ…」
そーやったんや…
「けどなぁ…彩は
なかなか離れへんねん
こんな私を好きって言うてくれる
私も好きやからいたいけど
でも浮気して傷つけちゃうねん…
なぁもぉ帰ってこんかなぁ」
「連絡したらええやんか」
山田が言う
「嫌やぁ彩はきっと
大人な私が好きやから
だからそんなことできひん
早く来てくれへんかなぁ」
アホか…この女は
俺が赤面してると
山田が横から話しかけた
「彩、みるきーのこと
分かってあげてくれへん?
確かにな浮気みたいなこと
してたけど
一線超えたりはしてへんし
ホンマに迫られたときはな
いっつも彩が好きって言うてるねん
みるきー今まで彼氏待ち受けに
したこともないし
部屋の鍵渡したこともない
彩だけやねん
だからな?お願い」
(山田ぁー!飲むでー!)
「あ、はぁい!
みるきーのことは
私から言うとくから
後のこと頼んだで!」
「お、おぅ…」
「菜々ちゃん
なんか言うてやぁ
スゥースゥー」
いつまで狸を山田やと
思ってるんや
狸に抱きついて寝るなよ
全く…変な意地張って
まぁ、それはお互いか
俺は少し怒ってるんやで?
今はとりあえず
連れて帰るか
「ん、んぅ…頭痛い…」
「目覚めた?」
「え!?…彩!?
え、え、えぇ!?」
「うるさい、ほら水飲んで」
「あ、うん…」
「ったく…」
美優紀はやっと
頭が回り出したみたいで
いつものように言い出した
「なにー?より戻したくなったん?
全く彩は、子供やねんか…」
「子供はどっち?」
「え?…うわっ」
俺は美優紀をベットに押し倒して
馬乗りになった
美優紀は目を丸くさせて
俺を見つめる
「変な意地張るのやめて」
「え…?」
「浮気する理由」
「…理由?そんなん」
「俺は怒ってんねん」
「浮気したこと?
だからそれが無理なら…」
「俺をさ過去の男と一緒にしたこと」
「っ…」
「酔うてる方が素直なんちゃう?」
「…」
「美優紀が過去にどんな男と
付き合ったとか知らんし
別にどーでもええ
今は俺と付き合ってんねん
俺はホンマに美優紀を
思ってるし好きやねん
ここまで分かり易い奴が
浮気するわけないやろ」
「…」
「俺は美優紀だけを見てる
他に女が入ってきても
押し出す自信なんかいくらでも
ある…
だからさ、変に強がらんと
俺を信じてや?」
「…なにを」
「泣いてええやん
俺は大人な美優紀好きになった
わけちゃうくて
そのままの美優紀を好きになってん」
「ッグス…アホちゃう?
ガキのくせに」
「ガキやで
でも美優紀の彼氏や」
「…ホンマにアホっ」
「正直に答えて?
浮気した男の方が好き?
俺はここにおらんほうがいい?」
「…」
「美優紀…?」
「好きぃ…ずっと
一緒におってぇ…」
美優紀は俺の首に手を回して
泣きながら言うた
そんな姿が可愛くて
俺の胸の高鳴りは止まらへん…
「美優紀…」
「彩…」
「お願いや
ずっとそばにおるから
俺だけ見てて…」
「…うん
ごめんな?今まで」
「ええよ美優紀も
辛かったんや」
「彩ぁ…」
「あぁ…もぉまた泣いて
おぉ、鼻水がぁ」
こんなにぐちゃぐちゃに
泣く美優紀が好き
俺の名前呼ぶ美優紀が好き
どんな美優紀も
俺は大好きや
無理やり作り上げた短編です
「彩ぁー」
「なに」
「機嫌直してやぁ
ほら、飴あるで?」
「いらん」
「だからぁ
あの子はそんなんじゃないんやって」
「そんなんじゃない子に
抱きつくんや
そんなんじゃない子に
好きとか言うんやぁ」
「本気ちゃうで?」
「向こうは本気やろが」
「もぉ…」
「こっちが言いたいわ
ホンマにもぉ
美優紀には愛想尽きた」
「なんなん?」
「しばらく距離置く」
「…ふーん」
「じゃ…」
バタンッ!!!
強くドアを閉めたのは
俺の怒りを少しでも
わかってもらうために
我ながらガキやと思うわ
美優紀は俺の彼女
美優紀との出会いは
一年前
俺のバイト先のお客さんやった
俺の一目惚れで
頑張ってアプローチかけて
やっと告白
そしてOKをもらった
けど付き合ってみると
美優紀はなかなかとんでもない奴で
すぐに男に抱きつくわ
家に呼ぶわ
好きだと言うわで
ホンマならすぐにさよならといくが
これも惚れた弱みで
なかなか別れを切り出せへん
今やって
別れる!なんて言えばええのに
距離置くとか曖昧にする始末
「好きになるやつ間違えたな」
そろそろやめへんとなぁ
せっかくの青春無駄やわ
美優紀もそろそろ落ち着けばええのに
美優紀は大学生
俺は高校生
美優紀が浮気するのは大抵
社会人
そんなんされたら
俺が子供って突きつけられてる
みたいやん…
よし、決めた美優紀との
関係断とう!
美優紀も俺の事遊びっぽいしな
なんて決めたのは2週間前
「会いたいなぁ…」
美優紀からの連絡はこーへん
寂しいなんて言うてくれたらええのに
まぁ、今までも俺が美優紀のとこ
行って美優紀もまんざらでもない
みたいな顔して仲直り的な感じやったし
俺が行かんかったら
関係なんか…
って自分で言うてて悲しなったわ
なんやかんや
美優紀はやさしいし
大人やし
でもたまに子供で…
俺、ダメ男みたいやんけ…
ブーブーブー
「美優紀っ!?…なんや
山田か…何やねんこんな時間に」
山田は美優紀の親友
美優紀とおるうちに
仲良くなった
アホやけどええやつ
「なに?なんか用?」
「彩ぁー!?」
「なんやねん
うるさいなぁ
そこ居酒屋かなんか?」
「そう、駅前の!
悪いけど来てくれへん?」
「はぁ?俺飲まれへんで」
「ええから彩にしか
運ばれへん荷物やねん」
「は?…え、ちょっちょいっ!
切りやがったし
ったくどんな荷物やねんな」
しぶしぶ居酒屋まで行くと
顔真っ赤の山田が立ってた
「飲みすぎやで」
「そう、サークルの先輩
おらんくなるからさ
飲まされてん」
「んで荷物は?」
「そこ」
「ん?…え」
山田の指差す方には
座り込んでる美優紀がいた
「えぇ?」
「まぁよー聞いてて?」
美優紀は
店の前にある狸の置き物に
喋りかけてる
「菜々ちゃん
私なぁ彩みたいな
年下と付き合っても上手く
いかんみたいやねん」
「…」
「知ってるやろー?
昔年下と付き合って
浮気されて
それ以来怖くてさぁ…
だからいざってときの
逃げ道作っちゃうねんなぁ…」
そーやったんや…
「けどなぁ…彩は
なかなか離れへんねん
こんな私を好きって言うてくれる
私も好きやからいたいけど
でも浮気して傷つけちゃうねん…
なぁもぉ帰ってこんかなぁ」
「連絡したらええやんか」
山田が言う
「嫌やぁ彩はきっと
大人な私が好きやから
だからそんなことできひん
早く来てくれへんかなぁ」
アホか…この女は
俺が赤面してると
山田が横から話しかけた
「彩、みるきーのこと
分かってあげてくれへん?
確かにな浮気みたいなこと
してたけど
一線超えたりはしてへんし
ホンマに迫られたときはな
いっつも彩が好きって言うてるねん
みるきー今まで彼氏待ち受けに
したこともないし
部屋の鍵渡したこともない
彩だけやねん
だからな?お願い」
(山田ぁー!飲むでー!)
「あ、はぁい!
みるきーのことは
私から言うとくから
後のこと頼んだで!」
「お、おぅ…」
「菜々ちゃん
なんか言うてやぁ
スゥースゥー」
いつまで狸を山田やと
思ってるんや
狸に抱きついて寝るなよ
全く…変な意地張って
まぁ、それはお互いか
俺は少し怒ってるんやで?
今はとりあえず
連れて帰るか
「ん、んぅ…頭痛い…」
「目覚めた?」
「え!?…彩!?
え、え、えぇ!?」
「うるさい、ほら水飲んで」
「あ、うん…」
「ったく…」
美優紀はやっと
頭が回り出したみたいで
いつものように言い出した
「なにー?より戻したくなったん?
全く彩は、子供やねんか…」
「子供はどっち?」
「え?…うわっ」
俺は美優紀をベットに押し倒して
馬乗りになった
美優紀は目を丸くさせて
俺を見つめる
「変な意地張るのやめて」
「え…?」
「浮気する理由」
「…理由?そんなん」
「俺は怒ってんねん」
「浮気したこと?
だからそれが無理なら…」
「俺をさ過去の男と一緒にしたこと」
「っ…」
「酔うてる方が素直なんちゃう?」
「…」
「美優紀が過去にどんな男と
付き合ったとか知らんし
別にどーでもええ
今は俺と付き合ってんねん
俺はホンマに美優紀を
思ってるし好きやねん
ここまで分かり易い奴が
浮気するわけないやろ」
「…」
「俺は美優紀だけを見てる
他に女が入ってきても
押し出す自信なんかいくらでも
ある…
だからさ、変に強がらんと
俺を信じてや?」
「…なにを」
「泣いてええやん
俺は大人な美優紀好きになった
わけちゃうくて
そのままの美優紀を好きになってん」
「ッグス…アホちゃう?
ガキのくせに」
「ガキやで
でも美優紀の彼氏や」
「…ホンマにアホっ」
「正直に答えて?
浮気した男の方が好き?
俺はここにおらんほうがいい?」
「…」
「美優紀…?」
「好きぃ…ずっと
一緒におってぇ…」
美優紀は俺の首に手を回して
泣きながら言うた
そんな姿が可愛くて
俺の胸の高鳴りは止まらへん…
「美優紀…」
「彩…」
「お願いや
ずっとそばにおるから
俺だけ見てて…」
「…うん
ごめんな?今まで」
「ええよ美優紀も
辛かったんや」
「彩ぁ…」
「あぁ…もぉまた泣いて
おぉ、鼻水がぁ」
こんなにぐちゃぐちゃに
泣く美優紀が好き
俺の名前呼ぶ美優紀が好き
どんな美優紀も
俺は大好きや