1年後

「美優紀ーっ!ネクタイどこー!?」

「もぉー!昨日かけといってって
言うたやんかぁ!!」

「彩美と遊んでて忘れてたんや」

「もぉーっ
あ、あったで!」

「さんきゅ」

「パパー
あやちゃんもそれするー!」

「んー?あやちゃんは
リボンやでー?」

「やーっ!それ!」

「えぇ…美優紀~」

「はぁ…あやちゃん
ほらお菓子あるから
ママとリボン一緒にしよ」

「お菓子!?
うん!するっ」

「よかったぁ…
やべっ!間に合わへん!!
美優紀
行くで!!」

「はいはい」

今日はまーちゅんとりぃちゃんの
赤ちゃんに会いにいく
彩が治って彩美が生まれて1年

彩はすぐに就職した
元々頭良くて
心臓が治ってから
体を使って仕事もできるから
結構期待の星
彩美は頭が良くて
ちょっとやんちゃ
笑った顔は彩に似てて
寝顔は私に似てるかな

まーちゅんとりぃちゃんは
すぐ結婚して
そのあと妊娠
そして昨日赤ちゃんが生まれて
今日、皆で会いにいく



「まーちゅーんっ!」

「お、来てくれたんか
お、彩美ちゃんっ」

「まーちゅんっ!まーちゅんっ!」

彩美ちゃんはまーちゅんが
大好き
時々彩が妬く時もあるくらい

「りぃちゃん久しぶり」

「あーみるきー
彩、彩美ちゃんは?」

「まーちゅんがジュース
買ってくれてるわ」

「そっか」

「うわぁー!可愛い
ちっちゃいなぁ…」

「ホンマやな」

「名前は?」

「茉里ちゃんやで
女の子やねん」

「へぇー可愛いぃーーー!」

「ハハハッ
あ、そうや悪いけど
2人皆でケーキでも食べたいから
買ってきてや」

「おぉええよ
彩美のこと見ててな」





「そういや二人で歩くの久しぶりやな」

「手でもつなぐ?」

「そうやね///」

「なぁ美優紀」

「ん?」

「俺さ
ちっさいときからずっと
2人で過ごしたくて
でも諦めてた
けどな?俺、美優紀が
彩美できたって聞いたとき
不安やった
だってさ
俺絶対死ぬのに」

「彩…」

「まだまだ若いし
たとえ治っても
何もできひん
養うことなんかって
でも、考えてん
俺、美優紀がおらんくなったら
生きてる意味なんかないなって
それに美優紀との子に
会いたいって思ったんや
美優紀と暮らしたい
そう思った
きっと俺が感じる感情は
全部美優紀が絡んでるんや」

「彩…急になによ///」

「あのさ、美優紀…
これ!!」

「え…これ、
指輪…?私に…?」

「今はまだ…指輪しか渡されへん
けど、あともうちょっと
あともうちょっとしたら

結婚式上げよ…」

「彩っ…
上げてくれへんかと思ってた」

「覚えてた
美優紀がお絵かきのとき
書いてたから…
ウエディングドレス」

「ありがと…」

「手出して…」

「うん」

「ほれ、できた」

「ありがと…ンッ」

「愛してる…出会ってくれてありがと」

「彩…」


美優紀これからも
2人で
いや、3人で
笑ったり泣いたり
怒ったり悲しんだり
いろんな感情
一緒に感じよ
そして、もしかして
新しい感情ができたとき
また教えてくれ

大切なことは
全て君からやから…

END