「みるきー星空見に行こ」
「え?」
「愛菜くんのことやろ?」
「…ううんもう大丈夫」
「そんな顔してへんで
ほら、いこ?」
「うん…」
「うわー綺麗やな」
「ホンマや」
「朱里の思い出の場所やねん」
「え?」
「昔お母さんと喧嘩して
家出て森で迷っちゃったとき
恵が来てくれてん
そのときに見えてん
この星空が」
「そうやったんや」
「そんなこと恵は覚えてないかな…」
「覚えてるよきっと…
でも確かにここなら
嫌なこととか忘れれそう」
「うん…」
「愛菜と菜々ちゃんな
半年後結婚するんやって」
「え?」
「さっき聞いちゃった
お父さんのこと説得できたんやって」
「そうなんや…」
「そろそろ…卒業かなっ」
「みるきー…」
(あれあれー?)
(お姉さんたち可愛いねー)
(ちょっと遊ぼー?)
「え…」
「なぁ彩?」
「ん?」
「みるきーと何かあった?」
「え?」
「彩お風呂上がってから様子
おかしいし」
「それで何で美優紀が
出てくんねん…」
「好きやろ?」
「は、はぁ!?」
「…素直になったらええやん」
「別に俺は素直や」
「ふーん当てたろっか」
「何がやねん」
「みるきーの好きな人知ったこと」
「ッ!?」
「やっぱりな」
「…別に俺は」
「彩
俺なみるきーが傷つくとこ
何回も見てきてん」
「え…」
「愛菜くんに
好きって言いたくても
愛菜くんは
昔から菜々ちゃんだけ見てたから
それでもみるきーは
必死やった
…去年
二人が代表になって
誓いを言ってキスしたときの
みるきーの顔忘れられへんねん…」
「上西…」
「みるきー菜々ちゃんのこと
大好きやねん
小さい頃から仲良くて
だから憎まれへんし
奪い取るなんて考えられへん
辛いんや…」
「…」
「だからさ、彩
みるきーのこと好きなら
忘れさせてあげてな」
「…おぉ」
「ありがと」
「…てか、上西やってどーやねん」
「なにが」
「朱里のこと
前のあの言い方も
さっきやって」
「…ホンマやな」
「え…」
「けどええねん
これで、諦めがつく」
「なんで諦めるねん
なんも知らんやろ」
「無理や、俺ら幼なじみ
意識なんかしてへんやろ」
「そんなん分からへん!」
「…わかる
ずっと近くにいたんやから」
「上西…」
バタンッ!!!
「ハァハァ…」
「美優紀!?どうしてん
その格好!」
「朱里と星空見に行こって
外出たら男の人達に連れていかれて!」
「なんやって…上西!
おいっ!ちょっと!」
「いやっ!離してっ!」
(こんな田舎にも
可愛い子おるやん)
(ホンマやで
純粋そうやしなぁ)
(人も少ないし
好きなことできるわ)
「やめて!離してっ!!
ンーッンーッ!!」
(楽しもうや)
(な?)
なんで…こんなことに
なるん?
朱里はただ
恵と昔見た
星空を見たかっただけやのに
恵…助けてや
昔みたいに
走ってきてや…お願いや
(ほんまに可愛いや…)
バンッ!!!
(誰やっ!!)
「ハァハァハァ…朱里っ!!!」