(ここはテストに出るからなぁ
はい、号令っ
ありがとうございましたー)
「だぁぁーテストなんて
誰が作ってん」
「ホンマやなぁ」
「ホンマやなぁって
彩頭ええやん
余裕やろ」
「余裕ちゃうって」
「ふだん勉強せぇへん
アンタが悪い」
「あぁ?お前には聞いてませーん」
「ホンマがきやなっ!」
「なんやとでか女」
「うっさいわチビッ!」
「まぁまぁ落ち着いて」
「みるきー…
どうするよ俺ら」
「美優紀も苦手なんか?」
「勉強してても分からへんし
先生に質問しに行くのは
恵がアカンって」
「え?」
「危ないやろ?
みるきーが行ったら」
「あぁ…そういうことか」
「あー…そうや!
勉強会しようや!
優さんのところ泊めてもらって」
「えぇっ!」
「それなら俺頑張れるし
楽しそうやしええやろ!
よし、じゃあ
俺と彩とみるきーの3人で…」
「…」
「あ、朱里っ!
恵!最低やで
なんでそんなこと言うんよ
私、朱里追いかけてくる」
「何やねん
どうせ、アイツ
俺と泊まるのとか嫌がるやんけ…」
「…とかいって
自分が何かしそうで怖いんとちゃう?」
「…そんなわけないやろ」
「あのなあ
転校したての俺でも
お前が朱里のこと好きなん分かるで?
素直になったらええやんけ」
「無理や
小さい頃から一緒におって
アイツは俺のこと男として見てない
それに、もし振られたとき
もうアイツのそばにおられへんのは
嫌なんや」
「…そんなことないと思うけどな」
「アイツ優しいから
きっと俺に気つかう
そしたら俺ぎこちなくなるから」
「…」
「ええねんこれで」
「そんなんしてたら取られるで?」
「そんときは
笑っておめでとうって…言う」
「そうか」
「おかしいよなぁ恵と朱里」
「ん?」
「好きなら好きって言えばええのに」
「そうやな」
「はっきり言わんかったら
何もならへんやんな」
「…おぅ」
「はぁ…」
「でも上西の気持ち分からんでも
ないからなぁ」
「え?」
「大切やからこそ
言われへんねん
触れられへんねん」
「ふーん」
「何やねんその顔」
「男の人ってみんなそうなんかな
大切じゃなかったら
触れるんかな」
「まぁ言い方悪いけど
そーなんちゃう?」
「…そっか」
「美優紀?」
「ううんなんもない」
「よぉー美優紀
菜々どこ行ったか知らん?」
「菜々ちゃんなら
配達の手伝いやで」
「そっかサンキュー」
ポンポンッ
「…」
愛菜は私の頭を撫でて
帰っていった
愛菜が家に来るのは
菜々ちゃんに会うため…
(大切やからこそ触れられへんねん)
…そうやんな
(じゃあ大切じゃなかったら
触れれるんかな)
(そーなんちゃう?)
「…」
頭には
愛菜の手の感触
少し心が痛かった