山田とは
高校からの友達で
学部は違うけど大学も一緒になって
俺と山田とあと二人の四人が
いつメンってやつやった
でもそれぞれ個人で遊ぶことも
よくある
今日やってそうやった

山田がバイクの免許とったって
どこか行きたいって
一人で行かすのは危ない
顔はしっかりしてそうに見えるけど
山田は大切な何かを失ってるんや(笑)
だからツーリングしよー
そういうのりやった
免許もってんの
俺らだけやから仕方なかった

ちんちくりんの山田が
どんなふうに乗るんやって思ったけど
結構様になってた

「どこいくー?」

「海でえっか」

「うーん」





「彩っ!めっちゃ綺麗やで!」

「そーやな」

「さすが穴場
誰もおらへん!」

「ホンマやなぁ」

「よしっ泳ごー!」

「へ!?泳ぐん!?」

「海に来たんやで!当たり前やん」

「俺なんも持ってきてへん」

「ええやん上だけ脱げば」

「いやでも…」

「じゃあ私だけ行くわぁー」

「ちょっ、ま…///」

山田はパーカを脱いで
そしたら水着姿やった
その瞬間声がでない
こいつ…こんな綺麗やったっけ

「冷たぁー!
でも気持ちいいでー!」

そう言って笑顔で俺に話す

海が
いつもの青よりもっと深く見える
俺の見える景色が全て違う…
おかしい…
確かに山田は可愛いし優しいし
モテる…でも、俺は山田のこと
友達としか…

「はぁ…気持ちよかった
彩もこればよかったのに…」

「そ、そうやな…」

「彩?」

「いや…そろそろ帰るか」

「うん、寒くなってきた…あ
タオルわすれた」

ほら、大切なこと忘れてる

「ほれ、俺の着とけ」

「ありがとぉ…好き~」

「っ///」

いつもならアホか
なんて言えたのに冗談に聞こえへん

「ちょっとトイレ行ってくるな」

「おぅ」

海は穏やかに流れる
確かに告白するとき
海でする意味はわかる
海ってすげぇな…



「お待たせー」

「おぉ、って前閉めろや///」

「照れてんのぉ?」

「んなわけないやろ
ほら、行くで」

バイクのエンジンをかけて
走り出す
わざと山側を選んで来た
そういう目で君を見ないため

少し気を抜いたら
思い出してしまいそうや
夏の太陽に目を細めたとき
君のことを綺麗やと思った
その瞬間の気持ちを
思い出したら困るんや
気持ちが溢れて止まらへんくなる

告白には波打ち際が最適?みたいやし

「じゃあ、また明日な」

「うん楽しかったで
送ってくれてありがとう」

「ま、俺優しいし?」

「むぅ…」

「っ///…じゃ、じゃあな」


この気持ち…
わかった、これや
絶対…ピンときた…というか
そうやったんやな
前の大学の講義で
教えられた
アルキメデスは
定理を見つけたときに
ユリイカ!と叫んだ
思わず思い出したわ

山田への気持ちに気づいた瞬間
まさかこんな気持ち持ち始めたやなんて

さて
それなら
明日山田に言おう
海行こうやって
だってさ…

愛の告白には波打ち際が最適
らしいで