みるきーに会いたいなぁー

「彩キモイで」

「うっさいわ」

「公演当たらんかったん?」

「いや、応募してへんねん」

「なんで?」

「その…恥ずかしいやん
めっちゃ近くで
踊って笑いかけられたら」

「だぁーお前どこまで純粋やねん」

「うるさいなぁ
別にええやろ」

「ふーんそんなこと言うてええん?
今日みるきーのイベントあるねんで」

「え?ホンマに?」

「けど、照れるっていうなら…」

「行く!会いたいねんっ!」

「おぉ…じゃあ行くか!」

イベントはシングル発売記念のもので
なかなかの人やった
ミニ握手会があって
みるきーを前で見える
それが嬉しくて胸が高鳴る

「あーありがとう」
「久しぶりー!」

声が近づいてきて
どんどん心臓が早くなる
次俺の番や

「みるきー久しぶり
俺…」

「…」

「みるきー…?」

「…あ、ごめんっ」

「おぉ…じゃあまた」

「…うんっ」


何やったんやろ…
俺なんかした?
いや、でも
体調でも悪いんかな


「お疲れ様でーす」

バイトが終わった帰り道
ふぅ…疲れたなぁ
でもみるきーに会えたし
しばらくは頑張れる


渡辺美優紀
体調悪くてイベント
途中で抜けちゃいました
ごめんなさい…

やっぱり体調悪かったんやな
みるきー大丈夫かな

「あれ?…あの人」

コンビニの常連さんの女の人
自販機に寄りかかってる

「大丈夫ですか?」

「うぅ…」

「ッ!!…すげぇ熱
ちょいっ…あっ」

カランッ…

メガネが落ちて
素顔が見える
その瞬間息を飲んだ

「みるきー…?」

間違いない
綺麗な目
膨らんだ唇
柔らかそうな頬
みるきーや…
じゃあ常連さんは
みるきーやったってこと?
うわ…俺めっちゃ恥ずいこと

「うぅ…」

「って、そんなこと
考えてる場合ちゃうわ
ヤバイなとりあえず
救急に連れていかへんと」

俺はみるきーを担いで
走った

幸い風邪から来る熱
酷くないと言う診断で
薬をもらった

「みるきー…家どこなん?」

「…難波」

「範囲が広すぎる…」

「眠たい…んぅ」

「これはアカンな
家連れて帰ろか…
けど…いや、うん」

「うぅ…」

「はぁ///
連れて帰って俺大丈夫かぁ?
でも、しゃーないよな」

みるきーを担いで
タクシーに乗せる
変な噂たってもアカンから
帽子はかぶせたままにして
メガネもマスクも直した

「よいしょっ…ふぅ
とりあえずこれでよし」

From母さん
しばらく帰れません
ごめんね、彩

「ま、今おられたら
困るんやけどな」

「…しんどいゴホゴホッ」

「ヤバイな…薬効いてないんか?」

「ハァハァハァ…」

「マジで大丈…おぉ///」

「ママ…」

「勘違いしてるんか…」

ここまでになるほど
働いて
笑顔見せて…

「頑張りすぎやで」

俺はみるきーの頭を撫でて呟いた