「また今日も天気
雨ならええのに」

こんなこと思う俺は
相当歪んでると思う

ガチャッ

「彩!」

「だから先輩つけろ
それと帰れ」

「注文多いー
一個にして」

「じゃあ帰…」

「あ、飛行機雲や!」

「話聞けよ…」

「知ってた
飛行機雲になお願いしたら
それが叶って幸せになるんやって!」

「アホらし
今時小学生でもそんなん
信じひんわ」

「夢がないなぁホンマに」

「夢なんかもっても
意味ないねん…」

「ふーんまぁいいけど」

「てか、お前暇なん?」

「うん暇」

「あっそ」

「彩は?なんで教室行かへんの?」

「勉強したって意味ないし
友達かって作ってもどうせ」

「死ぬからって?」

「は!?…お前なんで」

「先輩から聞いた
それと前に胸の傷見えたから」

「個人情報も糞もないわ
普通そういうのって
もっと言いにくそうに言わへんか?」

「なんで?」

「なんでって
普通はそういうの聞いたら
可哀想とかそんな風に…」

「同情されたいん?」

「ちゃうわ」

「だって可哀想とか分からへんやん
自分のことちゃうんやし
それに私が今可哀想なんか言うたら
失礼やん
自分幸せなくせに何?ってなるやろ?」

「それはまぁ」

「だからなんもいわへん」

驚いた
なんかイメージ的にめっちゃ
女の子って感じで
すぐに男に媚びうるように見えたけど
実際はちゃんと考えてて
どこか距離をおいてるんやって

「それにな私のパパ
心臓の病気で死んでん
だから少なくとも周りの人より
彩のことわかるよ
同情されるの嫌いで
夢なんか持っても意味ないって」

「…」

「でもさそれって
もったいないやん
今楽しまんくてどうすんの?」

「楽しんだってそんなん続かへん」

「それは誰だっていっしょやん
お金持ちが貧乏になることやって
ある
続く続かへん考えるんじゃなくて
今を考えたらええやん」

「…」

「余命ってなんで言うかって言うたら
限りある時間を楽しむための
目安やねん
でもさカラオケとかで
めっちゃ盛り上がったら延長するやん
それと一緒で
余命やって延長できるよ
楽しいって終わりたくないって
思ったらいくらだって
だから楽しまんかったら意味ないやん」

「…」

「どうしたん?」

「いや…アホらしいけど
なんか…」

「筋通ってるやろ?」

「おぉ」

「よしっじゃあ
今日から私が彩の先生な」

「先生?」

「そ!彩が今まで
してこられんかったこと
私が教えるねん
楽しましてあげるわ」

「…お前よっぽど暇やねんな」

「まぁ…そうかな」

「…」

「彩やって暇そうやん
私と暇つぶししてみーひん?」

「…」

「延長…したいと思わしたる」

「…しゃーない
付き合ったるわ」