「美優紀出かけるで!」

「え?どこに」

「ええからええから」


突然車に乗せられて
連れていかれる
どこに行くんよ

「お、美優紀ちゃんおはよ」

「菜々ちゃん?」

良く分からない建物に連れていかれて
部屋に入ると菜々ちゃんが立ってた

「用意できたで
ええ?」

「よし、美優紀
プレゼントがあるねん
ちょっと待っててな」

「ん?」

彩ちゃんと菜々ちゃんが
部屋から出ていって
しばらくするとおしゃれをした
菜々ちゃんがきた

「どうしたん?なにするん?」

「彩ぁ!ええ?」

「おぉー!」

「美優紀ちゃん彩からのプレゼント
そこのカーテン開けてみ?」

「う、うん」

言われたとおりカーテンを開けたら
信じられへんかった…

「ウエディング…ドレス?」

「美優紀」

振り返るとそこには
真っ白なタキシードをきた
彩ちゃんが立ってた

「美優紀…
法律的には無理やけど
私にはアンタしかおらへん
これから先
死ぬまで一緒にいたい
だから私と…
結婚してください」

かっこいい
妄想してたのと同じ
いや、それ以上にかっこいい
かっこいいのに…
幸せなのに
涙で
視界が歪んでよく見えへん

「美優紀…泣かんとってや
返事は?」

「…っおねがい…しますっ」

「ふぅ…よかった
ほら、おいで?」

「彩ちゃんっ」

「二人とも抱き合ってるとこ
わるいけど
そろそろ式始まるから
美優紀ちゃん
着替えるで」

「式?」

「おぅうちの親と美優紀の親と
山田と愛菜しかおらんけどな」

「お母さんとお父さん?
なんで…」

「彩はずっと
今日のために用意しててん
ま、バレかけてたけどな」

「うっせ…」

「話してくれたん…?」

「反対されたけどさ
やっぱり美優紀のこと
生んでくれた大切な人やし
認めて欲しくてさ」

「彩ちゃ…んっ」

「泣きすぎやわ美優紀」

「だってぇ…」


結婚式は静かに
進んだ
今でも夢みたいで
指輪交換の時
指輪のサイズがすごい大きくて
彩ちゃんサイズとか
考えてなかったんやなって笑った
誓いのキスのとき
やっぱり彩ちゃんは震えてて
思ったとおりで嬉しかった
でもキスの後で
「幸せにするって」囁いてくれて
私はきっと真っ赤やったんや


「じゃあ後はごゆっくり」

バタンッ

夕陽が射す教会
彩ちゃんと2人手を繋いで立つ

「どうやった?」

「幸せやった
ありがとう彩ちゃん」

「うん、これからも幸せって
思ってもらえるように頑張るわ」

「彩ちゃんがおるだけでええよ」

「…おぅ//
あ、そうや
ちょっと待ってな」

彩ちゃんは
奥に行って
ギターを取ってきた

「ま、アレや
なんかカッコつけたけどさ
曲作ってん」

彩ちゃんは軽く咳払いをして
ギターを弾いて歌い始めた
それは私達の今までのことで
その一つ一つが昨日の事のようやった
小さい頃は彩ちゃんは
近所の優しいお姉ちゃんで
いつの間にか惹かれていった
何度も何度も悩んで泣いて
その何倍も笑いあった
きっとこれから先もそうやんな
彩ちゃんの歌を聞いてわかったで
二人なら大丈夫って

「ふぅ…おぉっ!」

「彩ちゃん…」

「危ないやんか急に抱きついたら」

「だって…」

「よかった?」

「めっちゃ…」

「それなら成功やわ」

「彩ちゃん」

「ん?」

「ありがとう」

「…こっちもや」

こんなに大人な彩ちゃん
きっと同い年ならわからんかったよな
年上やからやな
私を包んでくれてありがとう
守ってくれありがとう


おでこ合わせて
笑い合う
遠くで鐘の音が聞こえる
まるで二人の幸せを祈るように

END