「美優紀ーいくでー!」

「待ってやぁ!」

「おそいってば」

「ごめんごめん
髪決まらへんくて」

「まぁええけど
早く乗れば?」

「はぁーい
ありがとう




お姉ちゃん」

「…おぅ」

慣れてきたこの呼び方
正しい呼び方やねん
ほんまのことやねんから
私は姉
美優紀は妹
恋人なんか…幻想や

「じゃあ放課後な」

「待って」

「ん?」

「これ!」

「弁当?」

「お姉ちゃんいつも
食べてへんから
毎日自転車で送ってくれるし
だからお礼っ!作ってん」

だから今日遅かったんか

「ありがと
じゃあ昼休み食べるわ」

「一緒に食べよ!」

「へ?おぉ」

「いつも屋上におるやんな
じゃあ後でね」

「…なんで知ってんねん」


昼の屋上は
気持ちがいい
少し寒いけど
美優紀いつ来るんやろか

ガチャッ

「お姉ちゃんお待たせっ」

「おぅじゃあ食べるか」

食べてる間
美優紀はクラスのことを
楽しそうに話してた
そういうところは変わらない
ホンマに楽しそうに話すねん
それを見てるだけで
幸せになる

「お姉ちゃんおいしかった?」

「…砂糖と塩間違えてる」

「え!?何で言ってくれへんの?
しょっぱ!
よく食べれたなぁ」

「だって美優紀が作ってくれたから」

「え…」

「別に食べれんことないし」

「…」

「美優紀?」

「ううん何でもない」

「そ」

「眠くなってきちゃった」

「寝れば?
起したるで」

「じゃあ寝よーっと
枕になるもの…あ
お邪魔しまーす」

「ちょいっ!///
なんで膝の上やねん」

「ええやんっ
おやすみー」

「ったく」

コイツはほんまに
自由や…
しばらくすると
規則的な寝息が聞こえてきた
可愛いな

今では姉として
接せれるように
そういう風に見守れるように…

ギュッ
「お姉ちゃ…」

…無理や
どうしても無理なんや
どんだけ割り切りたくても
無理なんや
美優紀…お前が好きなんや
触れたいんや
心にも体にも全て

「好きなんやで美優紀
思い出してや…早く」

そう呟いて
美優紀の手を握る
そうしたら
握り返された

「赤ん坊かお前は…フフフッ」

やっぱり
コイツしかおらん
私を笑わしてくれるのは
心を晴れさしてくれるのは
必要やねんお前のこと

「山本先輩」

「上西?」

「…やっぱりみるきーのこと
好きなんですよね」

「…さぁな」

「みるきーに告白したらいいじゃないですか」

「無理や」

「なんで…」

「付き合ったらコイツのことや
きっと昔のこと気にして
無理するに決まってる」

「…」

「好きやから
ここでええねん
姉としてコイツのこと守るから
絶対に…」

「…」

「さんきゅーな」

「いえ…」

「なぁ」

「はい?」

「美優紀のこと好きやろ」

「…」

「正確には好きやったやろ?」

「バレましたか?」

「目見たらわかるねん」

「だからですよ
私がここまでいうのは」

「…心配せんでええ
コイツのこと幸せにするのは


私や」