美優紀がここを出ていって
1週間
今日はテレビに出るらしい
美優紀のコンセプトは
帰ってきた昭和アイドルらしい
写真も公開されてた
それを見たら
遠い人みたいやった
(おっちゃんテレビ!)
(みるきーでるんやで!)
野球部のみんながうちに集合
自分の家で見たらええのに
(彩もこいよ!)
「ええわ別に」
(なんやねん冷たいやつ)
(おい!みるきーでたで!)
その声に反応して
画面を見たら
確かに美優紀がおった
そっか…美優紀は
ほんまに遠くに行ったんやな
まだまだアイドルしては
ぎこちないんやろうけど
確かにテレビの人になったんや
もう、近くにおらんねんや
喫茶店にも
二人の勉強部屋にも
なんか視界が歪んできて
新聞で顔を隠した
皆が盛り上がってる
美優紀、大丈夫や
みんなを笑顔にできてるで…
(おい!これ!)
(あ!)
(彩!!あれ!)
「んー、」
(ちょ新聞なんかええからみろ!)
「なにすんねんっ!」
(ええから!)
「なんやね…あ」
俺の帽子
(彩とおるときは
ほとんどこの帽子がおってんで?)
何でそんなもんだすねん
…何で
「彩!」
「おばさん…」
「これ!新幹線のチケット!
今の美優紀見たやろ!
早く行ってき!」
「…けど」
「二人とも可愛い私の子供や
幸せになるんやで!
ええからはよ!」
(彩いってこーい!)
(せや!待ってるで!)
「…っ
ちょっと東京行ってくるわ!」
(お疲れ様)
「お疲れ様です」
(美優紀ちゃん
その帽子は?)
「お守りです
すいません
勝手に出しちゃって」
(いいよいいよ
じゃあ行こうか
疲れたでしょ?)
「はい」
彩…見てくれた?
お守りちゃんと聞いたで
さっきマネージャーさんが
仕事の電話めっちゃ来てるって
売れっ子になるって
言ってた
帰りたくても帰られへんくなったで
「マネージャーさん」
(ん?)
「海ってありますか?」
(えぇ?海?)
「いや…何でもないです」
(じゃあい…ん?
ちょっと君!そこ危ないよ!)
「美優紀っ!!!!」
遂に幻聴聞こえるようになっちゃった
そう思ったら
車のドアが開いて
突然引っ張られた
驚いて顔をあげたら
真冬やのに
汗びっしょりな彩
「彩…?なんで…」
「美優紀っ俺…」
(悪いけど車の中で話して!
俺外でとくから)
「すいません…」
「ハァハァ…」
「彩どうしたん?」
「…テレビ見た
なんやねんアレ」
「見てくれたんや…」
彩は私を見つめてから
抱きしめた
優しく大切に
「あんなんされたら
我慢できひんくなるやろ?
諦めることも
忘れることも…」
「忘れんとってよ」
「…俺やって
好きや
行くなって言いたかった
送り出したつもりやったけど
無理やわ
お前のことしかみてなかったからさ」
夢みたい…
彩がそんなこと言ってくれるなんて
「アイドルになった
お前に伝えられるのはここまでやと
思う…」
「嫌やっ…全部伝えてや
今はアイドルちゃう
渡辺美優紀やから」
「…俺だけのものになってほしい
遠距離やし障害いっぱいある
アイドルのお前は皆のものやけど
渡辺美優紀は俺のものでいてくれ」
「…彩」
「大切やから
大切にしたい…」
大丈夫?
彩、これから大変やで?
いっぱい大変やで…
彩はそんな気持ちを読み取ったんか
優しく頭を撫でた
彩違う…今の私は
愛されてる自信が欲しい
離れないって言う
だから…
「彩」
「ん?」
「やさしくするよりキスをして」
END
1週間
今日はテレビに出るらしい
美優紀のコンセプトは
帰ってきた昭和アイドルらしい
写真も公開されてた
それを見たら
遠い人みたいやった
(おっちゃんテレビ!)
(みるきーでるんやで!)
野球部のみんながうちに集合
自分の家で見たらええのに
(彩もこいよ!)
「ええわ別に」
(なんやねん冷たいやつ)
(おい!みるきーでたで!)
その声に反応して
画面を見たら
確かに美優紀がおった
そっか…美優紀は
ほんまに遠くに行ったんやな
まだまだアイドルしては
ぎこちないんやろうけど
確かにテレビの人になったんや
もう、近くにおらんねんや
喫茶店にも
二人の勉強部屋にも
なんか視界が歪んできて
新聞で顔を隠した
皆が盛り上がってる
美優紀、大丈夫や
みんなを笑顔にできてるで…
(おい!これ!)
(あ!)
(彩!!あれ!)
「んー、」
(ちょ新聞なんかええからみろ!)
「なにすんねんっ!」
(ええから!)
「なんやね…あ」
俺の帽子
(彩とおるときは
ほとんどこの帽子がおってんで?)
何でそんなもんだすねん
…何で
「彩!」
「おばさん…」
「これ!新幹線のチケット!
今の美優紀見たやろ!
早く行ってき!」
「…けど」
「二人とも可愛い私の子供や
幸せになるんやで!
ええからはよ!」
(彩いってこーい!)
(せや!待ってるで!)
「…っ
ちょっと東京行ってくるわ!」
(お疲れ様)
「お疲れ様です」
(美優紀ちゃん
その帽子は?)
「お守りです
すいません
勝手に出しちゃって」
(いいよいいよ
じゃあ行こうか
疲れたでしょ?)
「はい」
彩…見てくれた?
お守りちゃんと聞いたで
さっきマネージャーさんが
仕事の電話めっちゃ来てるって
売れっ子になるって
言ってた
帰りたくても帰られへんくなったで
「マネージャーさん」
(ん?)
「海ってありますか?」
(えぇ?海?)
「いや…何でもないです」
(じゃあい…ん?
ちょっと君!そこ危ないよ!)
「美優紀っ!!!!」
遂に幻聴聞こえるようになっちゃった
そう思ったら
車のドアが開いて
突然引っ張られた
驚いて顔をあげたら
真冬やのに
汗びっしょりな彩
「彩…?なんで…」
「美優紀っ俺…」
(悪いけど車の中で話して!
俺外でとくから)
「すいません…」
「ハァハァ…」
「彩どうしたん?」
「…テレビ見た
なんやねんアレ」
「見てくれたんや…」
彩は私を見つめてから
抱きしめた
優しく大切に
「あんなんされたら
我慢できひんくなるやろ?
諦めることも
忘れることも…」
「忘れんとってよ」
「…俺やって
好きや
行くなって言いたかった
送り出したつもりやったけど
無理やわ
お前のことしかみてなかったからさ」
夢みたい…
彩がそんなこと言ってくれるなんて
「アイドルになった
お前に伝えられるのはここまでやと
思う…」
「嫌やっ…全部伝えてや
今はアイドルちゃう
渡辺美優紀やから」
「…俺だけのものになってほしい
遠距離やし障害いっぱいある
アイドルのお前は皆のものやけど
渡辺美優紀は俺のものでいてくれ」
「…彩」
「大切やから
大切にしたい…」
大丈夫?
彩、これから大変やで?
いっぱい大変やで…
彩はそんな気持ちを読み取ったんか
優しく頭を撫でた
彩違う…今の私は
愛されてる自信が欲しい
離れないって言う
だから…
「彩」
「ん?」
「やさしくするよりキスをして」
END