(これからは気をつけろよ)

「はい…」

(山下は退学になる
今は警察に引き渡したところや)

「…」

(気持ちはわかるけど
あそこまで暴れたら
俺も注意せなアカン
でもな、お前のした行動は間違い
ちゃうからな?
ただやり過ぎただけやから)

「はい…」

(せっかくの修学旅行や
楽しめ、な?)

「…はい」

先生は励ましてくれた
俺は帰ったら三日間の停学らしい
どんな理由であれ
暴力を振るったからや
別に停学なんかどうでもええ
ただ俺は
美優紀ちゃんを…

「よー彩死んでるかー」

「上西」

「うわ、めっちゃ顔傷いってるやん」

「別にどーってことない」

「美優紀ちゃんを傷つけたことか?」

「…俺は守るって言ったのに
守れんかった」

「でも美優紀ちゃんは無事やで?」

「そんなん…」

「美優紀ちゃん今一人やで?
ええん?」

「…朱里に頼んで」

「…はぁまあええけど
俺もお前がやったこと
間違いちゃうし
ある意味尊敬してるわ」

「…さんきゅ」

「おぅ」


海にいって
浜辺で夕日を眺める

「イッテ…潮風がしみるな」

「おった…」

「え?…美優紀ちゃん」

「…夕日綺麗やなぁ」

「あぁうん…」

「…何で私のとこ来てくれんかったん?」

「合わす顔がなかった」

「なんで?」

「俺美優紀ちゃんのこと
傷つけたからさ…
嫌な想いを…」

ギュッ…

突然美優紀ちゃんが
俺に抱きついた

「嬉しかった…
ホンマに…
ただな?彩くんがどっかにいっちゃい
そうで怖かってん…」

「美優紀ちゃん…」

「どこにも行かんとって…
私のそばにいて…」

心臓の音がよく聞こえる
いつもみたいに
激しく動くんじゃなくて
ゆっくりしっかり
美優紀ちゃんの顔…赤い

「イッテ…」

「傷だらけにしちゃって
ごめんな?
私のために…ホンマにっ…ごめんな?」

「ええねん…俺が助けたかった
守りたかった」

「彩くん…そんなにしてくれなんか…」

「好きやねん」

「え…?」

「美優紀ちゃんのこと
初めてあった時から
ずっと…」

「…」

美優紀ちゃんの瞳は
俺を捉えたまま
動かなかった

波の音がよく聞こえる
夕陽がもう沈みそうや

「…恥ずかしい///」

美優紀ちゃんはそう呟いた

「え?」

「染みたらごめんな?」

「染みるってな…ンッ///」

美優紀ちゃんの唇が
俺の唇に触れる
すごいドキドキする
前に…

(ホンマにしたいって言うか
美優紀ちゃんが好きやと思う人に
ちゅーして…な?)

あ…あのとき言った
もしそれがホンマなら
両想いなんかな…?
それともただ…

「ンッ…」

でも今は…ただ美優紀ちゃんの唇を
感じていたいんや…