「ふぅ…」

病院から帰ってきた
早い処置のおかげで
痕は残らへんみたい

「私が作るから
そこ座っとき」

「て、手伝う」

「座ってて」

「うん…」

彩ちゃん迷惑やんな
料理遅くなっちゃったし
病院つれていくのも…
部活で疲れてるのに…

「できた
ほら食べ」

「うん…んっおいしい
あれ?」

今日のメニューは
麻婆豆腐で
市販の素を買った
彩ちゃんのために辛口買った
はずやのに…なんでこんな甘いんやろ

「彩ちゃん」

「ん?」

「これ、甘い」

「さっき待ち時間に買ってきた
辛いの苦手なくせに
辛口買わんでええねん」

「それやったら彩ちゃん
食べられへんやん…」

「甘いもん辛くすんの
楽やけど
辛いもん甘くすんのむずいやろ
それくらい考えろアホ」

「…うぅ、いてっ」

「ん?」

「ヒリヒリする…」

「しゃーないやろ
火傷やねんから」

「あ、彩ちゃんっ」

「なに?」

「あーんして?」

「するかボケ」

「えー…してしてしてしてー!!」

「うるさい
黙って食べーや」

「食べられへん」

「…はぁ
ほんま困ったやつや」

とかいって彩ちゃん
やってくれるんやん

「フフフッ」

「ホンマは食べれるやろ」

「んーんっ」

「はぁ…ほれ口開けろ」

「あー…んっ
おいしいーっ」

「…」

「彩ちゃん?」

「…なんもないわ
ほれ、あー」

「あー…あっつい!!
彩ちゃんひどーい
何すん…」

「プッ…ハハッ」

「彩ちゃん…」

「ほら、口開け」

「むぅ…ふぅふぅしてや」

「ふぅー…ほれ」

「パクッ…」

「こら、スプーン離せ」

「フフフッ…おいしっ」

食べ終わって
片付けも終わって
彩ちゃんはソファーに座って
コーヒーを飲みながら
本を読んでた
最近少しずつ部屋から出てくれてるの
嬉しいなぁ

「彩ちゃんっ」

「狭い…」

「構って」

「勉強せぇテスト前やろ」

「うっ…彩ちゃんに教えて…」

「無理」

「むぅ…」

「当たり前やろ」

「彩ちゃんひどいー」

「酷ないわ」

コーヒーを苦い顔しないで
飲む彩ちゃん
ほんまに一個上なんかなぁ
ずっとずっと大人に見える…

「私も飲むっ」

「ちょ、おいっ」

「べぇ…苦い」

「当たり前や
子供が飲むもんちゃうねん」

「む、子供ちゃうもん
飲めるもん」

彩ちゃんのコーヒーを
もう一回飲む
やっぱり苦い…

「うぅ…彩ちゃんやっぱり…」

彩ちゃんを見たら
笑顔ちゃうねんけど
すごい優しい顔で私のこと
見てくれてた

「彩ちゃん?」

「気すんだ?」

「なぁなぁ今私のこと
かわいいって思ったやろ!」

「アホか自意識過剰」

「えー…」

「もうええから早くお風呂
入ってき」

「はーい」

ガチャンッ





「…ポーカーフェイス
できてないんかな///」