バタンッ

「はあ…しゃべってもーた」

部活終わって
帰ってたら
女の子が絡まれてて
みたら美優紀やった
おっちゃんにベタベタ触られてて
頭に血が上った
知らん間におっちゃんの手
ひねりあげてて
手を繋いで走ってた
相変わらずちっさい手
柔らかくて美優紀の手

「まって」

「なに?」

久しぶりに顔見た
もう何年も見てない
昔と違って
大人になってて
可愛いってより綺麗で
胸が早く打った
好きやって一回一回伝えてる
でも素直になれへん俺は
美優紀を怒らした
美優紀の怒り方
ムキになるところ変わらへん
可愛い…好きや

「彩おかえり」

「ただいま」

「体育祭楽しみやなぁー」

「ハハッ愛菜くんと来るんやろ?」

「愛菜大学やねんてー
だからみるきーといく」

「ハッ!?なんでやねん!」

「だってみるきーといきたかってんもん」

「連れてくんなよ」

「彩!ええ加減にしーや!」

「なんやねん」

「みるきーのこと好きなくせに!
素直になりーや!」

「アホっ声でかい!」

「ホンマ男になったらええのに!」

「うっせぇ!
あー!もう部屋行くわ!」

「ちょっと!!」

バンッ

机の上の写真立て
小学校の卒業式で撮った
泣いた顔の美優紀が写ってて
それ見ただけで心臓は早なって
手を見ると繋がれていた
何でやろうな
なんで今隣におらんねんやろ…
お前モテるねんな
姉ちゃんが言うてたわ
当たり前か
可愛くて頭良くて正義感強くて
優しくてしっかりしてて…
言ってたらキリないわ

美優紀のことは俺が一番知ってんねん
好きな気持ちは負けへんねん
でも…怖いんや

さっき繋いだ手は
熱をもっていた
その熱が俺の胸を締め付ける
美優紀ごめん
さんざん傷つけてんのわかってんねん
それやけど俺は
やっぱりまだ…













美優紀が好きや