ブレる人間になれ! | 木下英範のブログ

ブレる人間になれ!

A「あの人はブレないねぇ、いつも言っていることが同じだよ」
B「あの人は言ってることがいつもコロコロ変わってついて行けないよ」

Aが正しくて、Bが間違っているのか?うかつに判断してはいけない。


「君子豹変」という言葉がある。本来の意味は、「君子は豹変す。小人は面を革(あらた)む」であり、君子は時に応じて、豹の毛が生え変わるように、鮮やかに変化する。これに反して、徳のない人は外面だけを改める。ということである。


言っていることがコロコロ変わるのが君子なのだろうか?率直に言えばそういうことになる。しかしここで間違ってはいけないのは何が変わっているかということだ。


生きるとはどういうことか。ある「目的(理念)」を持ち、そこに「手段」を講じて向かっていくことだ。しかし世の中というのは常に変化する。昨日正解だったものが今日も正解だとは限らない。揺れ動く世界の中で風の吹くままに流されていたのでは、目標に到達できない。


だから「手段」を変えるのだ。


そう、君子が変えているのは「手段」なのである。決して目的は変えない。移りゆく世の中で「目的」をブレさせないがめに「手段」をブレさせるのである。「手段」を環境に合わせて臨機応変に変化させなければ、「目的」がブレてしまうのだ。


目的と手段をはき違えてはいけない。目的はブレてはいけないが、手段はブレてもいい。


もし自分がリーダーを補佐する立場にあったときは、リーダーが豹変したとき、目的をブレさせないための手段の変更なのか、そうでないのかしっかりチェックして助言をしよう。

また自分がリーダーの立場にあるときは、環境がこう変わったから、目的達成のために、手段を変えるのだということをちゃんと説明しよう。


そしていつも自問自答しよう。手段を死守するがために、本当に大事なものを失ってしまうことのないように。