ソメイヨシノは全部同じ木? | 木下英範のブログ

ソメイヨシノは全部同じ木?

木下英範のブログ-桜


今日は都内のほとんどで桜が満開になりましたね。でも一週間くらいしたら散ってしまう短い命です。そのはかない風情が日本の文化に似合っているから人々に愛されるのでしょう。よく観察していると咲き始めた頃は花びらは薄紅色ですが、散る頃になると真っ白に変わっていることがわかりますね。


ところでソメイヨシノはすべて同じ木から接木で作られたことをご存知ですか?ソメイヨシノは自分の花粉を自分のめしべにつけても種子を作らない(自家不和合)ので、接木で増やすしかないのです。よってすべてのソメイヨシノは同じ木なんですね。他に、りんごの「ふじ」や梨の「二十世紀」もすべて同じ木から作られたクローンです。


ソメイヨシノは江戸時代末期に「オオシマザクラ」と「エドヒガン」という品種を交配させて作られました。エドヒガンという桜は葉を出す前に花が満開になるという性質を備えていました。オオシマザクラは花が大きく見ごたえがありましたが、しかし葉っぱも同時に出てしまうため、少々見栄えがしないところもありました。そこである植木屋が2つを掛け合わせて花が大きく見栄えのする桜を作り、桜の名所吉野山にちなんで「吉野」という名前で売り出したところ、これがヒットしたというわけです。後に学名「染井吉野」と命名されました。


最近、JR駒込駅の発車ベルが「さくらさくら」のメロディーに変わりました。なぜかな?と思って調べてみたのですが、その吉野を開発した植木屋(伊藤伊兵衛政武と伝えられています)が現在の東京都豊島区駒込にあったということです。駒込はソメイヨシノの発祥の地だったのですね。


※このコラムは2005/04/10に他ブログで執筆したものです。