心の鍛え方 | 木下英範のブログ

心の鍛え方

頭で考えたことのアウトプットは筋肉しかありません。声を出したり、目線を送ったりもすべて筋運動の結果です。すなわち気持はすべてまず筋肉運動に現れるのです。感情に反応して体が動いてしまいます。逆もまたしかり。筋肉に刺激を与えると感情に変化が現れます。こぶしを握り締めて奥歯をかみしめ、しかめっ面を作ってみると何とはなしに怒りの感情が出てきます。


これはモーターと発電機の関係、またはマイクとスピーカーの関係に似ていますね。筋肉と心は密接に関係しています。だから鍛え方も同じだと思うのです。筋肉は負荷をかけなければ強くなりません。マラソンは家でじっとしていても決して速く走れるようにはなりません。だから心も積極的に使って、悲しい思いや苦しい思い、楽しい思いや感動を得ることによって、初めて鍛えられて大きくなる。ちょっとやそっとのことでは折れなくなります。


しかしマラソンだって走りすぎると肉離れになってしまうように、心も負荷をかけすぎると壊れてしまいます。適度なインターバルが必要です。それはスポーツにおける体の鍛え方に非常によく似ています。心は見えない(ブラックボックス)からわかりづらいですが、体は目に見えるのでわかりやすいです。ですから体の鍛え方を参考にすれば間違いありません。自分の限界を良く知り、ぎりぎりまで負荷をかけたら休養する。毎日の行いを習慣化する。そして筋肉と心は密接に関係しているので心(頭)を鍛えたかったら体も鍛える。体を鍛えたかったら頭も鍛える。


外部情報と脳をつなぐインターフェースは五感です。情報を正しくインプットするには健全な体が必要です。ですからどちらもおろそかにせずバランスを取ってうまく鍛えること。


「健全なる魂は健全なる肉体に宿れかし」という言葉があります。これは本来、健全なる魂が健全な体に宿ってほしいという願望を表わす言葉ですが、体が健全なだけではだめで、筋肉と心の関係を知って制御できるようにならないとだめだということですね。