人を判断するとき | 木下英範のブログ

人を判断するとき

人は複雑でいろいろな見方ができるので、その人がどんな人かを見極めるのはとても難しいです。例えば、選挙では限られた情報の中で判断して誰に投票するかを決めなければなりません。


 世界の指導者を選ぶときがやってきた。
 あなたの一票は、貴重な一票である。
 以下は、候補者に関する情報である。

候補者A:
 不正な政治家とつながりがあり、占星術者に助言を求める。
 彼は二人の愛人を持っていた。また、チェインスモーカー
で、一日に8~10杯のマティーニを飲む。

候補者B:
 会社を二度クビになった。いつも昼まで寝ている。学生時
代には阿片をやっていた前歴がある。一晩に1クオート(約1
リットル)のウィスキーを飲む。

候補者C:
 彼は勲章を受けた戦争の英雄である。菜食主義者で、タバ
コは吸わない。ビールをよく飲むが、これまで浮気をしたこ
とはない。

これらの候補者のうち、あなたは誰を選ぶか?


候補者A:フランクリン・D・ルーズベルト
候補者B:ウィンストン・チャーチル
候補者C:アドルフ・ヒットラー

(出典:Dr.テラのエピソード通信


以上のようなことは情報操作で簡単に作れてしまいます。このように、ある一定の情報に基づいて他人を決め付けてしまうと、思わぬ過ちを犯します。これは差別の原因でもあるし、戦争の原因でもあります。


ある人を判断するときに、その人について全ての情報を知ることは不可能であり、また人は時間によっても変化します。あるひとつの物事で決め付けずに、その人について知ることができるのは10%くらいだという気持ちで、十分にバッファを持たせて判断しなければならないということですね。