知っていることの数と、知らないことの数は同じ | 木下英範のブログ

知っていることの数と、知らないことの数は同じ

世の中知らないことは数多くあります。すべてを知っているという人はいないでしょう。人は誰でも知らないことを知りたい、という欲求を持っています。情報の蓄積と共有化が進み、ネットでいろいろなことがすぐに調べられるようになりました。このままどこまでも進んでいけば人類はすべてを知ることができるのでしょうか。人類にとって無知の部分というのはだんだんと減ってきているのでしょうか。

そうではありません。知っていることが増えると知らないことも増えるのです。

例えば机の上にコインが表向きに置かれていたとします。すると裏は見えませんね。つまり裏は未知の部分です。しかし、コイン自体がないとしたらどうでしょう。最初から机の上にコインが置かれていないのならば、コインの裏という未知も存在しないことになります。あるいは机の上のコインに気づかなかったら裏がどうなっているかなんて考えません。コインがあることを知っているから、裏を知らないということがわかるのです。ある知識を手に入れると、必ず未知の部分が増えます。何かを知ると、知らないということも知ることになるのです。

よって、既知の総量と無知の総量は常にイコールです。だからこそ、知らないことを知りたいという欲求は未来永劫続き社会を発展させていくでしょう。