リナックスシェア拡大
先日の日経新聞に「リナックス販売で連合」という記事が載っていました。
米オラクル、IBM、NECなど有力IT企業十社以上が無償OSの「リナックス」 を日本で本格販売するための企業連合を発足させる。政府調達でリナックスの採用を促す方針が 打ち出されたことに対応。オラクルが各社と契約を結んで保守を一手に担うほか、特許侵害の賠償も全面補償する。OS市場で圧倒的なシェアを持つ米マイクロソフトに対抗する。
今までリナックスは、特許に関する問題や、設定の難しさによる保守コストの増大が問題になっていましたが、オラクル等が本腰を入れてきたことによって、これらが解消されてくると思われます。
リナックスとウィンドウズのもっとも大きな違いは2つです。
・リナックス
①ソースコードをすべて公開
②ソースコードが世界のボランティアにより無償で作られている
・ウィンドウズ
①ソースコードは非公開
②ソースコードはマイクロソフトにより有償で提供される
OSのシェアではウィンドウズは微増、リナックスは大幅増加しています。双方ともUNIXのシェアを食っていると思われますが、リナックスは中国、韓国、インド等の政府系機関が公式に採用したことが大幅増加につながっているようです。政府系機関は市場から独立した存在であろうとしますから、今後ますます重要度が増してくるシステム機器を株式会社一社に押さえられることに危機感を覚えることは容易に想像できます。
シェアでみると、ウィンドウズ:78%、リナックス:14%ですが、リナックスがウィンドウズを急速に追い上げている図式です。
さて、どちらの陣営が勝利を収めるでしょうか。
要は効率(そのOSを導入することによっていかに安いコストで最大の生産性を上げられるか)にかかっていると思います。それは使い手にとってみて、購入費・保守費・使いやすさ、トータルで見てどちらが得か、ということです。それは(当たり前ですが)どちらがより安くていいものをつくり、かつそれをユーザの心に訴えられるか、ということです。
資本の原理を最大限に使い、規模の有利で戦うマイクロソフト。
その崇高な理念により、人々の参加をうながし、新しい互助の理論を作ろうとするリナックス。
まさにソフト界の資本主義VS共産主義といえるのではないでしょうか。
ともかく競争激化に伴う技術躍進は期待できそうです。