移植をするために都内の病院へ転院した日です。
そして、、
息子がこの世で外の空気を吸った最後の日になりました。
…と言っても、転院のために頼んだ介護タクシーに車椅子で乗り込むときと、転院先の病院に着いて車を降りたときだけ。
そんな僅かな時間だけでした。
この数分…数秒?の間、
息子は車椅子に座りながら天を仰いでいました。
「あぁ…久しぶりに外の空気を吸った
気持ちいいなぁ…」
そのときの息子の顔が忘れられません。
元気になるために
病気に勝つために
転院した病院だったけど、
息子が外の空気を吸えたのは
この日のわずか数分だけでした。
どんな気持ちで空を見上げてたのかな
息子が何を想って
どんなことを考えていたのか
私にはわからないけど
絶対元気になって帰ろう
その気持ちだけは
きっと一緒だったよね