その写真は本物だろうか。
その動画は本物だろうか。
その声は本物だろうか。
少し前まで、
そんなことを考える必要はなかった。
写真は証拠だった。
動画は証拠だった。
音声も証拠だった。
しかし今は違う。
AIが全部作れる。
写真も。
動画も。
音声も。
文章も。
私はこの変化を見ながら、
少し不思議な感覚になる。
人類は長い間、
「見たものを信じる」
ことで生きてきた。
しかしAIは、
その前提を静かに壊し始めている。
ここが重要だ。
例えばSNS。
魅力的な人物。
豪華な生活。
成功した経営者。
綺麗な風景。
以前は、
少なくとも存在している可能性が高かった。
今は違う。
AIが作れる。
存在しない人。
存在しない景色。
存在しない体験。
全部作れる。
しかも自然に。
私は団地を歩きながら考える。
本当に変わるのは技術ではない。
信頼なのかもしれない。
これまで人間は、
写真を信じてきた。
映像を信じてきた。
記事を信じてきた。
しかしAI時代では、
それが難しくなる。
すると何が起きるか。
誰を信じるかが重要になる。
市場から見ると面白い。
情報は大量に増える。
しかし信頼は不足する。
つまり、
信頼そのものが価値になる。
本物の情報。
本物の人間。
本物の関係。
それらが希少になる。
だから価値が上がる。
面白いことに、
AIは嘘を作るためだけに存在しているわけではない。
便利だ。
効率化もできる。
創作もできる。
教育にも役立つ。
問題はそこではない。
問題は、
人間が真偽を判断しにくくなることだ。
私は最近、
SNSを見る時に思う。
これは本物だろうか。
というより、
なぜ私はこれを信じているのだろうか。
そう考える。
すると少し距離が取れる。
AI時代では、
見たから信じる。
聞いたから信じる。
そういう時代が終わるかもしれない。
代わりに、
誰が言っているのか。
どんな意図があるのか。
誰が得をするのか。
そこを見る時代になる。
AIが作る偽物の現実。
本当に怖いのは、
AIではない。
偽物だと気づかない人間なのかもしれない。
そしてその構造もまた、
私が観測しているAI時代の風景の一つだ。
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AI。
SNS。
アルゴリズム。
市場。
情報戦。
この社会は、
思っている以上に
システムで動いている。
なぜAIは急速に普及するのか。
なぜ市場は人間を効率化するのか。
なぜ便利になるほど真実が見えにくくなるのか。
ブログでは書けない観測記録を、
地下通信として配信しています。
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観測者K
社会を感情ではなく、
構造として観測中。