IMFはアメリカFRBの利上げが1%起これば、トルコでは5%、ブラジルでは4%の金利上昇を招き、世界中で最大3兆8000億ドル、円換算で410兆円もの損失が出ると試算しています。
この試算ではアメリカの急激な利上げ(金利上昇)が起これば世界中の債券の時価総額の8%が棄損されるとされており、特に新興国に打撃が強いとなっています。

また、金融制裁がされているロシアでは債務借り換えが来年以降スムースにいかなくなるとFT紙は指摘しており、ロシア問題もリスク要因として指摘されています。
金融市場はアメリカの利上げに一喜一憂した動きをしていますが、基本は利上げがどのような速度で進み、どのレベルで落ち着くかであり、今回のIMFの試算は¨恐怖試算¨とも言えますが、この試算に入っていないリスクを考えておく必要があります。

このデリバティブでも金利の裁定取引分がどれだけあるかによって衝撃度は違いますが、数千兆円分あるとも言われており、このデリバティブ分野で仮に10%の損が発生するだけで数百兆円の損が発生しかねないのです。

通常分とデリバティブ併せて1000兆円近い損が発生すれば世界の金融市場はマヒするのは目に見えています。
IMFの警告をどこまで真摯に受け入れ、対応するかで、いざ事態が発生した時の対応が決まります。