1. リスク資産の可能性や低い水準ではあるが安定しつつある経済成長に関して楽観的な見方が広がる。「低い期待=予想外に好調となる可能性あり」というわけだ。たとえば、懸念されている中国のハードランディングだが、成長率を7%超で安定させることができれば、かなりソフトなものになるかもしれない。

2. 政治家たちが「財政の崖」からの転落を回避できれば、米国経済に弾みがつくはずで、それが世界経済の成長を高めることにもなる。

3. 投資家はリスクを取るとあっという間に終わるトレンドで痛い目に遭うことが多い市場で確信が持てなくなる。ローマと信頼感は一日にしてならず、ということだ。株式に割安感はなく、国債は明らかに高い。

4. 超金融緩和政策の時代に終わりがくる可能性がある。そうなると、安全とされる確定利付資産が疑問視され、株式への転換が始まる。「安全=新たなテールリスク」なのだ。たとえば、米国はエネルギーの自給自足を実現できるという見通し。これは米ドルへの強気な姿勢を下支えし得るが、最後のドル安がもたらしている有利な貿易を崩壊させかねない。金への投資を検討すべきだろう。
5. ゼロ金利の世界では確定利付証券投資も機能するが、利回りの低下で最高品質のものとそれほどでもないもののバリュエーションの差が縮まってしまった。いよいよゴミ出しをするときが来たのだ。確定利付証券投資でも価値がある分野、過大評価されていたりリスクがあるものを特定し、複数の資産クラス、複数の国や地域に分散投資することで、バランスを維持するようにする。

各資産クラスではどこに投資すれば良いのだろうか。
確定利付証券:
● セーフヘイブンである政府発行債で、利回りが上昇し始めると価格が下がるものを探す。選好しているものには、利子目的の世界の高利回り債と米地方債がある。値上りという面ではあまり期待していない。
● 新興国市場債、欧州では経済不振の主要国よりもイタリアとスペインの国債を選好する。
● 商業用不動産ローン担保証券(CMBS)と債務担保証券(CLO)。
コモディティ:
● 長期的展望に立つと、長期的な供給不足が見込まれる金属と中国の旺盛な食欲に注目して農産物。
株式:
● 健全なバランスシート、安定的なキャッシュフロー、増加傾向にある配当といった条件を兼ね備えたグローバル企業。
● 米国の優良株、世界のエネルギー企業、新興市場。
● ブラジルと中国の内需関連株、北アジアの景気敏感株、メキシコの銀行株と工業株。
● 欧州周辺国の見過ごされている輸出業者と英国の小規模な「自己啓発」企業。
通貨:
● エネルギーブームと長期的な成長見通しから米ドル。

ブラックロックのストラテジストたちはいくつかの逆張り投資も教えてくれた。その1番目は日本株の購入、次がインド株の購入だった。海外にキャッシュを大量に保有する米企業の株と欧州周辺国の資産も買うべきだという。世界的なタバコ企業の株は売った方がいい。