米国のソブリン格付けは、同国が財政問題でもめる中で引き下げられるとの見通しを、債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)が示した。
PIMCOのグローバル・ポートフォリオ運用責任者、スコット・メイザー氏は、「米国は格下げされるだろう。問題はそれがいつになるかということだ」とした上で、「年末にどのようなことになっているかにもよるが、その後、かなり早い時期に起こり得る」と指摘した。ウェリントンでの記者説明会で明らかにした。
米議会予算局(CBO)は、来年初めに6000億ドル(約47兆5000億円)の歳出削減と税負担増加が重なった場合、米経済はリセッション(景気後退)入りすると警告している。メイザー氏は、財政による成長阻害を来年の遅い時期まで先延ばしすることでホワイトハウスと議会が合意するかどうかについて、市場は警戒を怠っていると指摘した。
メイザー氏は、オバマ大統領が再選され共和党が議席を伸ばすという「基本シナリオ」の場合、合意が「すんなりと成立することはなく、市場は混乱する」公算が大きいと分析。政策当局者らは恐らく削減で合意し、その結果、来年の米経済成長は約1.5ポイント押し下げられると予想した。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2011年8月5日に米国格付けを最上級の「AAA」から「AA+」に引き下げた。