地震の先生のお知らせϵ( 'Θ' )϶
国の中央防災会議は19日、駿河湾から日向灘に続く海底の「南海トラフ」を震源とする巨大地震や、首都直下地震の発生に備えた応急対策をまとめた。首都直下地震は政府の業務継続体制の構築が急務と強調。代替拠点候補として大阪や札幌、仙台、名古屋、福岡の5都市を挙げた。「死者40万人」との推測もある南海トラフ地震は、建蔽率を緩和して避難ビルを増やすなど津波対策の強化が必要だとした。
東日本大震災の教訓を踏まえ、首都直下の作業部会(主査・増田寛也野村総研顧問)と南海トラフの作業部会(主査・河田恵昭関西大教授)がまとめ、防災対策推進検討会議(座長・藤村修官房長官)に中間報告した。政府は緊急性の高い対策の経費を来年度予算の概算要求に盛り込む。対策推進のため、各地震について特別法の制定も検討するよう求めた。
 首都直下地震で首相官邸が機能不全となった場合、現在は内閣府、防衛省、東京都立川市の広域防災基地の順で代替拠点を置くとしているが、首都圏外の拠点設置の提案は初めて。国の出先機関や日銀支店がある大阪など5都市を候補とし、事前に優先順位を決めておくよう政府に求めた。
 膨大な被災者が生じて避難所が不足する懸念があるため、住宅などの耐震化・不燃化を進めて避難が必要な人を減らすほか、被災した建物の危険度を迅速に判定して早期に自宅に戻れるようにするとした。一時滞在施設を確保し、帰宅困難者を抑制することも求めた。
 南海トラフ地震については、内閣府の有識者検討会が今年3月、「最大高さ30メートル超」とする想定津波高を公表し、自治体や住民の不安が募っていることから、津波への対策を重点的にまとめた。
 発生頻度は低いものの最大級の津波に対しては「安全な避難空間の確保」が重要と指摘。民間施設を含む津波避難ビルを増やすため、建蔽率を緩和して高層建築を建てやすくすることを求めた。
 作業部会は今後、それぞれの地震の被害想定が見直されるのを受けて、首都直下は来年春、南海トラフは今年冬をめどに、対策の全体像を盛り込んだ最終報告をまとめる。その後、中央防災会議は、予防から復旧・復興までの「対策大綱」や、減災に必要な数値目標を盛り込んだ「防災戦略」などを順次策定する。