『ギリシャの事態は人ごとではない。日本の財政事情は、ギリシャより悪いからだ。単に国債発行額や残高が大きいという事だけでない。銀行や保険会社が巨額の国債を保有しているので、なんらかの切っ掛けで金利上昇が起こると国債の価値が下落し、深刻な問題が起こる危険があるのだ。
それは金融機関の存立にかかわる程の大きな問題となり得る。』
『日本の財政状況を考えると国債のリスクはかなり高まっていると考えるべきだ。
実際、10年国債のリスクを5年間保証するCDSのスプレッドは1.5%程度である。
それを考えると、国債利回りが4%とか5%になるのは十分にあり得ることだ。』
『現在は、日銀の国債購入によってこうしたリスクの顕在化が防がれているが、それが無くなると金利は上昇し、銀行の損失は更に大きくなる。
*1%上昇するとメガバンクだけで1.7兆円の損失で、3%上昇すると4.2兆円の損失』
『ここで注意すべきことは、こうした事態になった時、日銀が銀行から国債を買い上げて資金供給しようとしてもできないということだ。銀行が国債を売れば、キャピタルロスを被るからだ。だから国債を売らない筈である』
*今まで0%金利で日銀は銀行に資金を提供し、銀行が国債を買い上げて、今度は上がった段階で日銀は銀行から国債を買い上げてきており、これは一種の『マネー転がし』ですが、これを行って日本の国債を低金利に
維持してきていたのです。
銀行は資金負担なしで難なく利益をあげてきた訳ですが、日銀と金融機関が仕組んできたぼろ儲けの構造の裏で、国民は1億円預けて3万円程の利息しか貰えず、利息相当額を欲しければ投信を買え、国債を買え、という政策を取ってきたのです。
結果、銀行は投信を売りまくり、銀行には莫大な手数料が入りましたが、投信を購入した大方の個人は20%、30%以上の損を被った人が多く出ています。
本来なら1億円で年利5%であれば500万円の金利収入が入り、富裕層はリスクなく老後を送れた筈なのです。
この論説の最後の章は以下のようになっています。
『日本経済は誠に恐ろしい状態にある。薄い氷の上を歩き続けなければならないのだ』
週刊ダイヤモンド3月31日号を購入され、ページ206・207ページの論説を是非お読みください。
一般新聞や一般週刊誌では読めない専門家の意見が分かりやすく解説されています。