入園者数低迷に悩むはままつフラワーパーク(浜松市西区舘山寺町)が、コスプレ愛好者に静かな人気を呼んでいる。
四季折々の花と緑が豊かで、洋館や日本庭園などもあり、撮影には絶好のロケーションであることが人気の理由だ。
園側も「幅広い層の集客になる」と撮影目的の来場を歓迎しており、同園がコスプレの聖地となる日も近いかもしれない。
3月4日午後、同園でコスプレ撮影会が開催された。花が咲き乱れる温室には、色とりどりの衣装とメークを施した
女性約20人が集まり、洋館の前で流し目をしたり、花壇に腰掛けて小首をかしげたりと、思い思いのポーズで撮影を行っていた。
撮影会を主催する有志団体「コスプロ」によると、2011年8月から同園で撮影会を行うようになり、現在は月に1回のペース。
1回あたり数十人、多い時で100人以上が参加するという。
人気の秘密は、ロケーションの豊富さだ。園内には広い芝生やバラ園などがあり、年間を通じて豊かな花と緑の中で
のびのびと撮影できる。噴水や洋館、日本庭園や観覧車などの建築物があり、作品に合った背景や雰囲気を選んでの撮影が可能だ。
和装には日本庭園、中世の貴婦人風のドレスには洋館というように、作品のイメージによって撮影場所を使い分け、
着替え用の控室で何度もお色直しをするコスプレイヤーも多い。
園内での一番人気は大温室「クリスタルパレス」。フランス風花壇やドイツ風オープンカフェ、メキシコ風庭園やバリ風庭園まであり、
温室のため薄着でも快適に撮影できる。初めて参加した名古屋市の女子大学生(20)は「衣装に合った背景を選べる。また来たい」
と喜び、すでに3回訪れたリピーターという愛知県刈谷市の女性会社員(23)は「季節に関係なく花がいっぱいあるので、
きれいな背景で撮影できる」と話す。
奇抜な衣装と派手な外見から、偏見も根強いコスプレ。コスプロは撮影会開催のため、同園と1年間交渉した。撮影会を始めてからは
「他の来園者を驚かさないよう、肌の露出は控えめにする」などの決まりを参加者に徹底させた。
「参加者がマナーを守り、特段問題も起こらなかった」(同園)ことから、撮影会は毎月恒例のイベントとして定着した。
同園はコスプレ撮影会について「サブカルチャーを取り入れた新たな試みで、幅広い層の集客になる。園を色々な方法で活用していければ」
と前向きだ。
コスプロ代表を務める東京都内の男性会社員(29)は「コスプレという文化の認知度はまだまだ低い。
撮影会を通じて認知度が高まり、地域活性化につながればうれしい」と話している。
