雪の下から掘り出す「雪下ニンジン」だけでなく、雪の中で貯蔵したキャベツや大根、ネギなどの「雪下野菜」が、
各地の農産物直売所で人気を集めている。地場野菜が少ない冬場に出荷され、独特の甘みもあって
消費者に喜ばれているようだ。農家にとっても、農閑期の貴重な収入源になっている。

雪下野菜には、雪下ニンジンのように雪に埋もれた畑から収穫する野菜があれば、収穫しておいて
上に雪が降り積もるようにして保管した野菜もある。上越市大道福田の直売所「旬菜交流館あるるん畑」の
「雪下畑の仲間たち」というコーナーには約40の農家が出荷するキャベツやハクサイ、大根、ネギ、ニンジンなどが並ぶ。

除雪の苦労が伴うので価格はやや高めだが、売れ行きは上々。今年1~2月の売上額が約310万円と、
昨年同期に比べ2倍の売れ行きをみせた。

同市西本町1丁目で営む居酒屋のおでん種にしようと雪下大根を買い込んでいた太田和人さん(38)は
「お客さんから『この大根は甘いね』と喜ばれたからね」と話した。

出荷者の一人、同市諏訪の山岸マサ子さん(63)は昨年9月に種まきしたニンジンを2月末から収穫し始めた。
深さ約1.5メートル雪下の畑から掘り出す。「この方が甘みが増し、おいしくなる。重労働だけど」

「あるるん畑」を経営するJAえちご上越の岩崎健二園芸畜産課長は「冬季は地場野菜が少なく、
品ぞろえのために雪下野菜に着目したのです」。特許庁に「雪下畑の仲間たち」の商標登録を申請中で、
ブランド化を目指している。

2010年6月に開店したJA越後ながおかの直売所「とれたて旬鮮市なじら~て」関原店(長岡市)も
雪下野菜のキャベツやニンジンを扱っている。

同JA営農経済部の難波英洋特産課長は「直売所ができたことで、もともと野菜を雪に埋めて貯蔵する習慣があった農家が、
冬の収入源にしようと出荷するようになったんです」と説明する。

雪中貯蔵の大根やニンジンを売っているJA北魚沼の直売所「うおぬま百菜花ん」の担当者も
「小遣い稼ぎにしようと、新たに作付けする農家も出ています」と話した。

かねて雪下ニンジン作りに取り組んでいるJA津南町は、例年約200トンを県内を中心に出荷している。
JA十日町は170~200トンを生産していて、7割を関東方面に出荷。両JAとも初出荷は3月下旬~4月上旬になりそうだ。


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