東日本大震災以降、いつ起きてもおかしくないと指摘されるようになった巨大地震。
 いまもっとも懸念される首都直下型地震が発生した場合、東京どころか神奈川、
 千葉県の一部でも最大震度7の破壊的な揺れに襲われる可能性があることが
 判明した。首都圏の地震の発生頻度は3・11前と比べて約3倍という高い状態にもあり、
 専門家は警戒感を強めている。

 文部科学省のプロジェクトチームが首都直下型の1つである東京湾北部地震
 (マグニチュード7・3)が発生した場合、従来想定の震度6強を上回る震度7になると
 正式に公表した。

 震度7の地点は、江東区豊洲や江戸川区葛西などの東京都東部の沿岸部のほか、
 神奈川県川崎市、横浜市、千葉県浦安市付近も含まれ、東京湾に添った形で
 広範囲に及んでいる。

 「これまで想定されていた震度6強では木造家屋の倒壊の恐れが指摘されていたが、
 震度7では、耐震性の低い鉄筋コンクリートの建物が倒壊する可能性も出てくる」
 (地震学者)だけに、一刻も早い耐震補強が必要になる。

 先の大震災後、地震の発生頻度も急激に上昇した。8日午前3時51分、茨城県南部で
 震度3(M4・3)の揺れを観測したほか、4日に茨城県北部で震度3(同3・3)、1日にも
 茨城県沖で震度5弱(同M5・4)など比較的規模の大きい地震が相次いでいる。

 プロジェクトチームが南関東で起きたM3以上の地震の数を大震災の前後半年間で
 比較したところ、震災後は約7倍に増加。徐々に減少してきているが、現在も震災前と
 比べて約3倍の高い状態にあるという。

 国の中央防災会議ではこの研究結果を受けて、4月以降に首都直下型地震の被害想定の
 見直しに入る。現在の想定では東京湾北部地震の死者は約1万1000人、経済被害は
 約112兆円と試算されているが、「死者、経済被害ともに大幅に塗り替えられる
 可能性が高い」(先の地震学者)。予断を許さない状況が続いている。