どこの家電量販店でも、700ドル(約5万5700円)も出せば
立派な46インチの大画面テレビが買える。となると、5000ドルもするテレビなど
誰が買うだろうか。

米高級音響メーカー、ボーズのホームシアター・システム
「VideoWave(ビデオウエーブ)」なら、話は別かもしれない。
薄型液晶画面で「1080p(最高解像度)」の高精細映像と臨場感あふれるサウンドを
楽しめる上、スピーカーはなく配線も不要なため、ケーブルが床をはった乱雑状態とは
無縁になれる。
同社は音響技術を画面部分に組み込むことでこの奇跡を実現。
厳密にはサラウンド音響ではないが、オーディオマニアでもない限り気にならないだろう。

自宅で数カ月間このシステムを試してみたところ、自腹を切る決心はつかなかったものの、
返却する際にはとても名残惜しかった。
画面につなぐのは主制御機のコンソール(操作盤)のみで、ケーブル、衛星受信機、Xボックス、
アップルTVなどはすべてこのコンソールにつなぐ。
画面は薄型といっても一般の液晶テレビのようなものではなく、重厚感あふれる電子技術の集合体。
厚みはたっぷり6インチ(約15センチメートル)あり、重さはスタンド部分を入れれば
106ポンド(約48キログラム)にもなる。

これほど大掛かりなのも無理はなく、画面には迫力の重低音を実現するため
6つのウーファー(低音用スピーカー)と専用のウエーブガイド(導波管)を内蔵。
7つのスピーカーが音を部屋中に送り、全方向から音に包まれているような感覚を作りだす。
4999ドルという価格には配送と設置、システム設定も込みなので、
コンソールで取り扱い方法を確認する必要は恐らくない。
サウンドの良さは、従来の中型ホームシアター・システムをはるかにしのぐ。
ケーブルテレビの音楽専門チャンネルにつなげば、最高にぜいたくな家庭用サウンドマシンだ。
リモコン操作は極めてシンプル。ボタンは電源、音量、チャンネル程度で、
その他の操作はリモコンのクリックパッド部分を使用する。
パッドに触れると画面周囲に選択画面が表示されるので、クリックして機能選択をする仕組みだ。

さて、ビデオウエーブには価格に見合う価値があるだろうか。
同じお金をかければ、自己流のホーム・エンターテインメント・システムを作ることもできる。
それでもプロにお任せの設定、究極のシンプル操作、ワイヤレスのすっきり感を想像すれば、
ビデオウエーブの導入はあながち無鉄砲なまねではないかもしれない。

$シロップ_821とそよ風の語らい