ロシアの12年間にわたる石油ブームがピークに近づきつつある。
次期大統領は減税と生産回復、あるいは原油相場が1バレル当たり100ドル近辺にあることによって
得た利益を公共支出に回し高まる社会不安の鎮静に利用するか決断を迫られそうだ。
プーチン露首相は2度目の大統領就任に向け選挙運動を展開中だが既存の国内油田は
油圧を下げている。
ロスネフチやルクオイル、TNK-BPなどの石油会社は生産税のために投資意欲がほとんど湧かない
と指摘する。
プーチン首相が最初に大統領に就任した2000年以降、原油生産は57%増加し日量1000万バレル
となり、サウジアラビアを抜いた。ロシアにとって収入の大幅な増加につながっている。
ロシア2位の石油会社ルクオイルの副最高経営責任者(CEO)で資産家の
レオニード・フェドゥン氏は「利益を持って行かれている」と指摘。
「税制については異なる原則に基づいてさらなる措置が必要」で、さもなければ生産は3年以内に
減少し始めるだろうとの見方を示した。
反政府抗議行動は1990年代以降で最も強まっており、石油・ガス業界からの5兆7000億ルーブル
(約15兆円)に上る税収が減少すれば、これらの抗議行動に対抗するための現金が減ることを
意味する。
エネルギー省のセルゲイ・クドリャショフ次官は2日、収入と原油生産水準のバランスを取ることが、
ロシアが直面している最も困難な問題の一つだと述べた。
投資銀行トロイカ・ダイアログ(モスクワ)のチーフストラテジスト、クリス・ウィーファー氏は
電話インタビューで「世界最大のエネルギー生産国であるからこそロシアは引き続き国際政治で
優位に立つことができる。だから交渉の余地などない」と指摘。「改革と多様化について
多くが語られるだろうが、原油生産の維持はあまりにも重要なため明言する必要もない」と語る。
プーチン首相は3月4日に実施される選挙で大統領への復帰を目指している。
オールロシア世論調査センターによると、有権者1600人を対象に実施した調査では、
プーチン首相の支持率は約55%だった。