昨年十二月に発表された「平成二十三年度学校保健統計調査速報」が興味深い。
「『学校保健統計調査』は満五歳から十七歳までの児童らの身長や体重を昭和二十三年から調査しています。
平成九~十二年あたりをピークに男女とも身長はほとんど伸びていませんでしたが、
今回のデータも昨年の横ばい。十七歳の男子の身長がマイナスに転じています」(一般紙記者)
マイナスといっても、平成十三年度に一七〇・九cmだったものが、
平成二十二、二十三年は一七〇・七cmと微々たるものだが、一体何が原因なのか?
「OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の平均睡眠時間は七時間五十分。
これは世界的に見ても極端に短い。子供も同様で世界平均は九時間以上ですが、
日本の小学校高学年の平均は八時間未満と言われているのです。
成長ホルモンは深い眠りに入ったときに分泌されますから、睡眠時間の短縮で身長の伸びが止まったとも考えられます」
富山大学和漢医薬学総合研究所・浜崎智仁教授の意見。
「子供をリスクの高い生活環境に置くと、自分で身を守らなければならず、
成長するためのエネルギーをそちらに使ってしまう。その結果、身長が伸びなくなるんです。通常は紛争地帯などで見られる現象です」
高度経済成長期と比較し、バブル崩壊後に育った子供は、伸び伸びした暮らしができなくなってしまったのか。
では、各々の家庭では子供にどうしてやればいいのか。
「受験勉強や家庭環境のストレスのせいか、胃腸の働きが弱っている子供がとにかく多い。
食事をしても胃腸が弱ければ栄養を充分吸収できません。まずは胃腸を丈夫にすることですね」(あらなみクリニック・荒浪暁彦総院長)
もちろん、運動も。「身長を伸ばすには、骨の端にある骨端軟骨という部分を刺激することが大切。
バスケットボールやバレーボールで身長が伸びると言われているのもこの効果です。
運動が苦手なら、スキップするだけでも適度な刺激を与えられます」(フィットネスインストラクター・草野宏美さん)