NA情報通信研究機構 NICT(エヌアイシーティ) 光ネットワーク研究所は半導体
量子ドットを活用し、広帯域な波長の可変性と高い光周波数の安定性を併せ
持つ量子ドット光源の開発に成功しました。量子ドット光源は現在光通信に利用
されている波長1.55ミクロン帯の10テラヘルツ程の帯域に対し1.0~1.3ミクロン帯での
動作を可能とし、光通信に利用できる光周波数資源の帯域を7~10倍拡大する
事ができます。

"量子ドット自体の研究開発はかなり前からやっていますが、今回NICTの独自技術
ということで、サブナノ構造という新しい技術を生み出して、それを使う事によって、
ようやく完成しました。通常量子ドットを作る場合は、半導体の表面の上に、ナノ
メートルサイズの量子ドット微粒子を結晶形成で成長させるのですが、その間に1ナノ
メートル以下の非常に薄い層を一層入れるんです。薄く1層だけ1ナノメートルくらい
入れる事によって、非常に高密度で、凝集構造のない、きれいな量子ドット構造を
つくる事ができるようになりました。"

今回のナノテクを利用した量子ドット光源技術の開発と光データ伝送システム構築
には光学機器を扱う光伸光学工業、セブンシックスといった企業や大学の学生達の
協力を得て、実証に成功しました。この新しい波長帯域である1.0~1.3ミクロン帯は
人体の皮膚や水分の透過性に優れている事から、バイオイメージングや医療センシ
ングといった分野での利用も期待されています。

"現在量子ドット光源の開発にご協力いただきました光伸光学さんとセブンシックス
さんの2社のご協力を得て、サンプル、プレリミナリー製品で市場展開を検討している
ところです。実際にデモ機という形で、主に大学や研究所の実験用ということでお貸し
出しする方向で今進めています。ナノテクノロジーは日本が非常に強い技術力をもって
いる分野ですので、その技術力を結集して、日本の経済が立て直せればということで
現在進めています。"