東日本大震災で、生き方や社会のあり方が問われた2011年が間もなく暮れる。
経済的指標より国民の幸福感を重視するブータンが注目を集めるなど世界的に幸福度がブームになる中、
全国の自治体でも住民の幸福度を探り、政策立案に生かそうとする動きが広がった。
幸福度を巡る自治体の取り組みを追った。
「熊本を日本中で最も幸せを実感できる場所にしたいとの思いで再選出馬を決断した。
県民の総幸福量(度)の最大化のために全身全霊をささげる覚悟だ」――。
12月5日、熊本県の蒲島郁夫知事は来春の知事選への出馬を県議会でこう表明した。
蒲島氏は幸福度の最大化を掲げ、アンケートで個別分野での県民の主観的な満足度を測ってきた。
今は政策立案に生かすため県民全体の幸福度の増減が数値で見えるようにしようと、
各分野の満足度をまとめた総合指標づくりを試みている。
まず幸福を感じる要因を「夢を持っている」「誇りがある」「経済的な安定」
「将来に不安がない」の4分野12項目に分類。仕事のやりがいや郷土の歴史文化への愛着など
主観的な満足度を県民に聴いて5段階で数値化、その総量を幸福度として算出する仕組みだ。
指標作りに携わる熊本学園大の坂本正教授は「幸福感は住む地域によって異なる」として、
どの項目にどの程度の比重を持たせるか地域ごとに判断すべきだと提唱。
県は年明けから人口増加地域や山間部、沿岸部など4地域で住民集会を開き、
地域ごとに項目の比重を話し合ってもらう。
