格付投資情報センター(R&I)は30日、日本の外貨建て・自国通貨建て発行体格付けAAAを引き下げ方向のレーティング・モニターに指定した。年内に新たな格付けを公表し、格下げの場合はその幅が1ノッチ(段階)にとどまる可能性が高いと指摘した。
R&Iは野田政権が財政再建に前向きに取り組んでいる点を評価しているが、復興対策の遅れや円高の定着もあって景気の回復は力強さに欠けていることに加えて、欧州のソブリン債務危機の深刻化などから、外需の動向に不透明感が強まっている。2012年度の予算編成は一定の財政規律は維持される見込みだが、社会保障費の抑制など財政構造改革は先送りされそうで、税収が伸び悩むようだと、相当厳しい財政運営を余儀なくされるとみている。
R&Iは基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化の時期は、政府目標の2020年度から大きくずれ込むと予想。国内総生産(GDP)に対する政府債務残高の比率をAAAの許容範囲に収束させていくめどが立たない点を重視して、格付けの引き下げ方向の見直しに着手した。
