23日実施されたドイツ10年物国債入札が低調な結果をとなったことを受けて、欧州債務危機がユーロ圏最大の経済規模を誇るドイツをも脅かしつつあるのではとの懸念が高まっている。
独連邦債10年物入札は、金融機関からの応募が予定額に届かない札割れとなった。
表面利率が2%と、10年債としては過去最低水準だったことに加え、欧州債務危機の拡大でドイツの財政負担が増えるとの懸念が強まっていることが背景。
予定額の60億ユーロのうち、ドイツ連銀が全体の39%を購入。金融機関による落札は36億4400万ユーロにとどまった。
平均利回りは1.98%。10月の入札では2.09%だった。
モニュメント証券のストラテジスト、マーク・オストワルド氏は「極めてひどい結果となった。今年最悪の入札だ」と指摘した。
ユーロ懐疑派で、ドイツ連立与党の一角、自由民主党(FDP)のシェフラー議員はロイターに対し、入札結果は「債務危機がこれまで以上に深刻化しており、ドイツにも波及しつつあることを物語っている」との認識を示した。
経営危機に陥った仏・ベルギー系の金融サービスグループ、デクシア(DEXI.BR: 株価, 企業情報, レポート)の救済をめぐり、ベルギー政府がフランス政府に対し、救済コストの負担を増やすよう働きかけているとのベルギー国内紙の報道も、投資家の懸念を増幅した。
これに加え、格付け会社フィッチ・レーティングスは、ユーロ圏危機の悪化はフランス国債の「AAA」格付けをリスクにさらす恐れがあるとの見解を示した。
フィッチはフランスの財政に関する特別報告書で、公的債務が増加しているため、マイナスのショックが起きた場合に「AAA」格付けが脅かされるリスクが高まっていると指摘。「フランスに関する主な懸念は、ユーロ圏の危機が高まり予想外の負債が生じて債務状況が悪化することだ」と説明した。
さえない独入札を嫌気し、ユーロ/ドルは1.336ドルに下落。欧州株は7週間ぶり安値をつけた。
また独連邦債10年物利回りは14.5ベーシスポイント(bp)上昇の2.056%と、10月初旬以来初めて米10年債利回りを上回った。
ドイツ財務省のコットハウス報道官は23日、入札結果を受けて、同国が今後借り換え問題に直面することはないとの考えを示した。
だが今回の入札結果は、欧州債務危機が引き続き悪化した場合、ドイツも徐々に圧迫される可能性があることを示唆している。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のデービッド・ビアーズ氏は「ドイツ国債の利回りに上向きの圧力があるのは明らか」と指摘。ドイツが包括的な危機戦略への反対姿勢を考え直すきっかけになるかもしれないと述べた。
だがメルケル独首相は下院での演説で、危機対策で欧州中央銀行(ECB)が踏み込んだ対策を講じることにあらためて反対する姿勢を強調。この日欧州委員会のバローゾ委員長がユーロ圏共同債構想に関し3つの選択肢を提示したことについても、「極めて不適切」と断じた。
一方、フランスのバロワン経済・財政・産業相は「わが国の立場からすると、イタリアやスペインなどへの危機波及を防ぐ最善の方法は、最後の貸し手である欧州中央銀行(ECB)が介入する、もしくは介入を表明することだ」と主張。
債務危機の包括戦略をめぐり、ユーロ圏2大国である独仏の溝が依然として深いことを浮き彫りにした。ドイツ政府が発表しました60億ユーロ(6200億円)の10年国債入札で35%が売れ残り、「札割れ」となったことが明らかになり、ヨーロッパでもっとも信用力のあるドイツ国債に買い手がいない事態に金融の専門家は唖然としています。(平均落札利回り 1.98%)ある専門家は「大惨事以外何物でもない」という表現で今回の「札割れ」を形容しており、今後世界中の国債入札で「札割れ」が相次げば、世界金融危機突入までアッと言う間になります。そして長く言われている事態、即ち、日本国債札割れです。これが起これば、日本国債暴落が避けられないと見られているのです。
勿論、日本の国債市場は普通の一般市場ではなく、閉ざされた『管理(シンジケート)市場』であり、札割れなどあり得ない市場ですが、それでもシンジケートの1社でも応札を見送れば、即、『札割れ』になる可能性もあります。
AAA格のドイツ国債札割れを軽く見るべきではなく、金融市場は今度物凄いダメージを受けることになります。ロイズバンクグループ-96.97%ING生命グループ-85.71%
これは過去5年間の株式下落率です。
ここまで下落しますと信用不安から株価の回復は不可能と言えますが、問題は今後どのような形で「再建・精算」されるかになります。仮に精算されるとなりますと、数十兆円規模の信用収縮となり、世界経済への打撃は計り知れず、再建されるとなりますと、今度は数兆円の「新規資金」が必要になります。世界にはそのような「新規資金」はなく、ではどうなるか?
日本が外貨準備高を「拠出」するしかありませんが、日本が全ての外貨準備を出しましても80兆円程しかなく、ヨーロッパで破たん予備軍を3社(行)しか救えません。焼け石に水となります。
今、ヨーロッパ共同債構想が急浮上していますが、仮にフランスがAAA格を失えば、この共同債はAAA格を得ることはできず、却って金利負担が高まる事になりかねません。信用不安が日々高まってきており、果たしていつまでユーロが存続しているか、という次元になってきており、年内にユーロ消滅する可能性が高くなってきています。