ユーロ圏17か国は26日夜(日本時間27日未明)から首脳会議を開き、欧州の財政・金融危機の収束に向けた包括策を協議し、債務危機国に対する緊急支援制度を1兆ユーロに拡充し、民間銀行が保有するギリシャ国債の元本を50%削減することで合意した。
欧州27か国による欧州連合(EU)は26日夜、首脳会議を開き、域内の銀行の資本増強策を正式に決めた。
ユーロ圏諸国に対する緊急支援制度「欧州金融安定基金(EFSF)」による支援能力は、現在の4400億ユーロ(約47兆円)を約1兆ユーロ(約106兆円)に拡大する。これにより、債務危機がギリシャからスペイン、イタリアに波及するのを食い止める。基金の拡充では民間資金を活用するほか国際通貨基金(IMF)の協力を仰ぐ見通しだ。このギリシャ国債50%カットで今度は金融機関の資本不足が表面化するからです。
50%カット後、自己資本比率9%を達成出来ない金融機関はヨーロッパ中に60行以上あると言われており、中でもスペイン・イタリアの金融機関は公的管理に入らないととても9%を達成できませんが、問題はスペイン・イタリア政府にもお金がないことになります。
欧州安定化基金から資金を持ってくることになりますが、必要としている100兆円をどこから調達するかに掛っており、日本・中国となるのでしょうが、果たして中国が承諾するかどうか。
そして欧州安定化基金ですが当然、イタリア・スペイン・ポルトガルも負担することになり、支援を受ける側も負担するという、民間であれば架空増資と言われる事態に陥りますが、債権債務が膨らむだけであり、国の債務減少どころか債務増加という事態になり、国の格下げ要因になってしまいます。
そしてこれはフランスにも波及していき、フランスは自国金融機関救済のための負担と基金拠出のための負担で格下げは避けられず、これが国債売りにつながり、今度はフランスが危機に直面する事態に陥ります。
サルコジ大統領と他国首脳が怒鳴り合っていたと言われる位、首脳間の対立はすさまじく、今回はとりあえず合意を見たものの、今後の事を考えれば11月に解決策を先送りしただけであり危機は更に深まったことになります。