「生きているということ/いま生きているということ/それはのどがかわくということ/木もれ陽がまぶしいということ」(『うつむく青年』所収)。みずみずしい光に溢れる谷川俊太郎氏の詩「生きる」東日本大震災後、40年前に出版されたこの詩が再び注目されている。巨大地震、大津波、原発事故。壮絶な現実を前に「生きている」ことが当たり前ではないことを思い知らされた。生きるために支え合わなければならないことも教えられた。
苦しみに耐えて生きるため、何より必要なのが励まし。それは特別な力ではない。誰もが励ましの力を持っている。言葉にならなくても、与えられた命を精いっぱい生きる姿が人を勇気づけることもある。生きることは励ますこと冒頭の詩は謳う。生きるということは「あなたと手をつなぐこと」。人は人と手をつないでこそ温もりを感じられる。励ましは、自分も相手も温かく変えていく。