6月の海外民間投資家による米国債の売り越し額は、記録的な水準に達した。米連邦準備理事会(FRB)による国債購入策の打ち切りを間近に控え、米国債市場が広範に反発し、債券価格が過去最高値を更新したことを受けたものとみられる。
米財務省が15日に発表した対米証券投資は、米政府の債務上限引き上げをめぐる与野党の攻防が最高潮に達する以前の6月のデータ。これによると、主な売り手は中央銀行ではなくヘッジファンドなどのような民間企業だ。海外民間投資家は6月、米長期国債を183億ドル売り越した。5月は164億ドルの買い越しだった。
多くは欧州債務危機や米国の景気減速によって、6月以降海外投資家は米国債市場に戻っている公算が大きいと主張している。だが、向こう数カ月データが更新されるたびに米国債市場のトレーダーや投資家は外国人投資家にますます注目するようになるだろう。債務上限引き上げをめぐる攻防やスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債格下げによって、資金の借り手、および安全な資産の避難先としての米国の評判がどの程度損なわれたかを確認するための指標となるからだ。米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの米格付け戦略部門を統括するプリヤ・ミスラ氏は、「海外投資家による8月の米国債の買い入れ状況が好転していなければ、安全な避難先としての米国債の質はやや失われたと判断してもいいだろう」と話す。