内閣府が15日に発表した2011年4─6月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス0.3%、年率換算マイナス1.3%と、3四半期連続でマイナス成長となった。
これは、2008年4─6月期から2009年1─3月期にリーマン・ショックの影響で4四半期連続マイナス成長となって以来のこと。内需寄与度が3四半期ぶりにプラスとなる一方で、輸出が東日本大震災によって大きく落ち込み、全体を押し下げた。ロイターが事前にまとめた民間調査機関の予測中央値は前期比マイナス0.7%、年率マイナス2.6%だった。
民間最終消費支出は前期比マイナス0.1%(ロイター予測マイナス0.5%)で、3期連続マイナス。設備投資は前期比プラス0.2%(ロイター予測:プラス0.5%)で、2期ぶりにプラスに転じた。また、公的固定資本形成は前期比プラス3.0%で、2009年10─12月期以来、6四半期ぶりのプラスとなった。内閣府によると、仮設住宅建設の影響がみてとれるという。財貨・サービス輸出は前期比マイナス4.9%。これは、2009年1─3月期のマイナス25.3%以来の大きな落ち込みだった。内閣府では、円高や海外経済の減速、国内の供給制約など、複合的な要因で輸出が大幅に落ち込んだと説明している。名目成長率は前期比マイナス1.4%。GDPデフレーターは前年同期比マイナス2.2%、国内需要デフレーターは同マイナス0.9%だった。GDPのマイナス幅が予想された小さかったことについて、コスモ証券・投資情報部の担当課長、田口はるみ氏は「企業が在庫を想定よりも積み増してきたうえ、復興関連の公的支出が寄与したとみている。消費についても震災を受けた自粛ムードから平常時に戻りつつあるほか、節電需要などでマイナス幅が縮小している」と評価している。一方、マネックス証券のチーフ・エコノミスト、村上尚己氏は「生産など国内経済は比較的順調に回復しているが、世界経済が減速するなかで、年末にかけて輸出が足を引っ張り、低成長が続く可能性が大きいだろう」と予想している。