政府は12日、経済財政の中長期試算を発表した。平成27年度までに
消費税率を10%に引き上げても、32年度の国と地方の基礎的財政収支
(プライマリーバランス)は17・6兆~18・3兆円の赤字となる。
政府が目標とする32年度の財政収支の黒字化には、16~17%程度
(1%=2・5兆~2・8兆円換算)の増税が必要になる計算だ。

財政収支は国債費などを除く政策経費を新たな借金に頼らずに賄えているかを
表し、赤字が多いほど財政の悪化ぶりを示す。

今回の試算には、政府がすでに決定した社会保障と税の一体改革案のほか、
東日本大震災による経済状況の悪化や復旧・復興対策などを反映。
32年度までの平均の名目GDP(国内総生産)成長率を1%台後半とする
「慎重シナリオ」を前提に、復興期間を5年と10年の2つの想定で計算した。

それによると、27年度の財政収支は15・4兆円
(復興期間が10年の場合は15・5兆円)で名目GDP比3%の赤字だが、
22年度の水準から半減とする政府目標は達成する見込み。
ただ32年度では17・6兆円(10年の場合は18・3兆円)の赤字が
残り、黒字化目標は達成できない。

名目成長率の前提を3%程度に引き上げた「成長シナリオ」でも、
32年度の基礎的財政収支は9・1兆~9・9兆円の赤字が残ると計算した。