米連邦債務の上限引き上げをめぐる議論を受け、米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)や競合他社は厳しい立場に置かれている。米政府に対する格付け判断が同時に、米議会による格付け会社への規制強化につながる恐れがあるからだ。パイパー・ジャフレーのアナリスト、ピーター・アパート氏(サンフランシスコ在勤)は「まさしくこれが板挟みの定義だ」と話す。
 米議会と連邦規制当局は、金融システムにおける格付け会社の影響力を低下させ、S&Pやムーディーズ・インベスターズ・サービス、フィッチ・レーティングスが支配する同業界の競争促進を図る対策を盛り込んだ金融規制改革法(ドッド・フランク法)の実施方法を検討している。4月に上院常設調査小委員会が公表した報告書では、格付け会社が金融危機を助長したと非難。住宅ローン担保証券(MBS)に対する基準を緩めて高格付けを付与し、「徹底的な競争」に走ったと指摘した。
 ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌(8月8日号)は、格付け会社が米国に付与した最上位の格付けを引き下げるかどうか検討する中で、米議会はこの動きを注視していると伝えた。
  債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン最高経営責任者(CEO)は3日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「S&Pは格下げしないよう相当な圧力を受けているのではないかと推察する」と述べた上で、「同社が7月14日の発表内容に従うのであれば、米国の格付けは引き下げられるだろう」と語った。


iPhoneからの投稿