タイ国会は5日午前の下院本会議で、タクシン元首相の妹でタイ貢献党のインラック氏(44)を
新首相に選出する。
インラック氏はプミポン国王の承認を経てタイで初の女性首相に正式に就任。
次いで組閣作業に着手し、計6党による連立政権が来週、発足する見通しだ。
タクシン派が政権に返り咲くのは2008年12月以来、2年8カ月ぶり。
貢献党は7月3日の総選挙で単独過半数を獲得しながらも、政権基盤を固めるために他の中小5政党と
連立を組むことで合意した。
これによって下院定数500議席のうち、300議席の安定多数を確保した。
インラック氏にとっての最大の課題は、
長年にわたり国民を分断してきたタクシン、反タクシン両派の「国民和解」だ。
だが、汚職罪で実刑判決を受け政治活動を禁止され、海外で事実上の亡命生活を送るタクシン氏の
帰国、復権問題とも絡み、反タクシン派は同氏の総選挙への関与などを理由に、
裁判による貢献党の解党を画策している。「国民和解」への道筋は険しい。
06年のクーデターでタクシン政権を葬った軍内部には依然、反タクシンの空気が根強い。
このため組閣では、国防相など軍関連ポストの人選をめぐる軍側との調整が、インラック氏にとって
最初の「関門」となりそうだ。
一方、野党に転落した民主党は、5日の首相指名投票で対立候補を立てず棄権する。
