27日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=77円60銭台まで進行し、戦後最高値となった3月17日の76円25銭に迫った。急激な円高が輸出企業の業績に打撃を与え、東日本大震災直後の落ち込みから回復しつつある日本経済に冷や水を浴びせる懸念が強まっている。民間信用会社、東京商工リサーチの調べによると、東証1部、2部上場メーカー121社のすべてが今年度の想定為替レートを1ドル=80円以上に設定しており、このままの水準が続けば利益の圧迫要因となるのは確実だ。
東京市場の午後5時現在は、前日比43銭円高ドル安の1ドル=77円63~64銭、ユーロは80銭円高ユーロ安の1ユーロ=112円40~44銭で取引されている。
商工リサーチが27日発表した調査では、2012年3月期の業績見通しの前提となる想定為替レートを1ドル=80円に設定するメーカーは約半数の60社。次いで多いのが83円で21社、85円が17社と続く。80円以下を想定しているメーカーはなかった。
自動車や電機などの多くの輸出関連企業を取引先にする鉄鋼メーカーからは「このままでは鉄の需要も減ってしまう」(新日本製鉄の谷口進一副社長)と悲鳴があがる。4~6月の世界の鉄鋼需要は5%以上の伸びを示したものの、震災の影響で日本だけが6%のマイナス。自動車各社が震災による上期の減産を取り戻そうと下期に増産し巻き返しを図るが、足元の円高が足を引っ張りかねないからだ。
1円円高になると、トヨタ自動車で300億円、ホンダで150億円の営業減益要因となる。業績の悪化に加え、景気を牽引(けんいん)してきた輸出企業の国際競争力が落ち込むことにもなりかねない。生産拠点の海外移転や中小企業の“円高倒産”が増えかねず、政府に円高阻止を求める声が強まりそうだ。
主要企業の想定ドルレート
コマツ 90→82
日立製作所 85→80
東芝 90→85
パナソニック 90→83
ソニー 90→83
トヨタ自動車 90→82
単位:円/ドル。左側は2011年3月期期初、右側は12年3月期期初
東京市場の午後5時現在は、前日比43銭円高ドル安の1ドル=77円63~64銭、ユーロは80銭円高ユーロ安の1ユーロ=112円40~44銭で取引されている。
商工リサーチが27日発表した調査では、2012年3月期の業績見通しの前提となる想定為替レートを1ドル=80円に設定するメーカーは約半数の60社。次いで多いのが83円で21社、85円が17社と続く。80円以下を想定しているメーカーはなかった。
自動車や電機などの多くの輸出関連企業を取引先にする鉄鋼メーカーからは「このままでは鉄の需要も減ってしまう」(新日本製鉄の谷口進一副社長)と悲鳴があがる。4~6月の世界の鉄鋼需要は5%以上の伸びを示したものの、震災の影響で日本だけが6%のマイナス。自動車各社が震災による上期の減産を取り戻そうと下期に増産し巻き返しを図るが、足元の円高が足を引っ張りかねないからだ。
1円円高になると、トヨタ自動車で300億円、ホンダで150億円の営業減益要因となる。業績の悪化に加え、景気を牽引(けんいん)してきた輸出企業の国際競争力が落ち込むことにもなりかねない。生産拠点の海外移転や中小企業の“円高倒産”が増えかねず、政府に円高阻止を求める声が強まりそうだ。
主要企業の想定ドルレート
コマツ 90→82
日立製作所 85→80
東芝 90→85
パナソニック 90→83
ソニー 90→83
トヨタ自動車 90→82
単位:円/ドル。左側は2011年3月期期初、右側は12年3月期期初