米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は20日、連邦債務上限引き上げが期限の8月2日までに合意されず米国がデフォルト(債務不履行)に陥った場合に備え、連邦準備理事会(FRB)が準備を進めていることを明らかにした。ロイターとのインタビューで語った。プロッサー総裁は、FRBは過去2―3カ月にわたり、政府が支払いできなくなった場合にどのように対処すべきかについて、財務省と密接な協議を続けてきたとした上で、「有事の対策モードに入っている。われわれ全員が関与しており、非常にアクティブなプロセスだ」と語った。
米国が実際にデフォルトに陥る可能性については、自分の「直感」では、オバマ大統領と議会は期限までに合意に達することができるだろう、と述べた。財務省はデフォルトは考えられないとの立場を繰り返しており、債務上限の引き上げ以外に代替策はないとしている。プロッサー総裁の発言に関する財務省のコメントは得られていない。
プロッサー総裁は、FRBが準備している緊急対策は純粋に事務的なものだと説明。例えば、どの請求書を処理し、どの請求書を処理しないかなどを財務省がFRBに通知する方法について検討しているという。総裁は「FRBがすべきことについて、財務省がFRBに連絡するプロセスや手続きを策定している」と述べ、その作業は管理可能だとの認識を示した。また、FRBは米国債を担保として銀行に貸し出しを実施しているが、米国がデフォルトとなった場合、担保の扱いをどうするかなどが問題になると指摘した。米経済に関しては、下半期の成長率は年率3―3.5%となり、失業率は年末までに8.5%付近に低下するとの見通しを示したうえで、「私の予想が現実になるほど、われわれは行動しなければならない」と述べ、FRBは年末までに利上げする必要性が生じる可能性があるとの認識を示した。上半期の成長が鈍化した理由については、天候や原油価格の高騰、日本の大震災に伴うサプライチェーンの障害など「容易に分かる要因」によるものだとして、「経済ファンダメンタルズが大きく変化したとは見ていない」と述べた。