「大人と子どもの能力の違いとは?」。この問いに、臨床心理士の網谷由香利さんは答える。「大人は言葉中心で意思疎通するが、子どもは言葉よりも感覚を重視する」。そして「時には大人以上に本質を鋭く理解する」と▼自分の思いを、すらすらと正確に言葉で表現できる子どもは少ない。しかし、表現できないからといって「分かっていない」わけではない。時と場合によっては、子どもは大人以上に鋭敏だ▼子どもの秘めた力を信じられるかどうかで、親子関係は随分と変わるだろう。信じればこそ、できることは子どもに任せ、自主性を伸ばすことができる。信じられないと、子どもの行動に過度に干渉し、伸びる芽を摘むことにもなりかねない▼「夜回り先生」こと水谷修さんが、今も大切にする言葉がある。「ちゃんと前を向いて頑張れる子だと信じています」――荒れていた自身の思春期時代、学校に呼び出された母が、教員に言った言葉だ。何があっても子どもの力を信じ抜く。その母の姿勢が、大きな励みになったという
「信じる」ことこそ、大樹を支え育てる最大の滋養となる。
「信じる」ことこそ、大樹を支え育てる最大の滋養となる。