7月14日(ブルームバーグ):米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は14日、米国の長期格付け「AAA」と短期格付け「A-1+」を引き下げる可能性があると発表した。米国の法定債務上限をめぐる政治的行き詰まりが長期化するリスクが高まっていると指摘している。
  S&Pは発表文で、米議会とオバマ政権が債務上限の引き上げで信頼できる解決策を成し遂げておらず、予見できる将来に達成できる可能性は低いと同社が判断した場合、今後3カ月以内に長期格付けを1段階かそれ以上引き下げて「AA」の範囲に修正する可能性があると説明。「債務上限をめぐる政治的協議の動静を踏まえると、米国の長期格付けを今後90日以内に引き下げる確率は2分の1以上ある」とした。
  前日のムーディーズに続いてS&Pも米国を格下げ方向で見直すと発表したのを受け、ドルは主要通貨の大半に対して売られた。日本時間午前8時57分現在、1ユーロ=1.4174ドルと、ニューヨーク市場での1.4143ドルから下落。対円では1ドル=79円14銭から78円95銭に値下がりした。
  米財務省は電子メールで声明を配布し、「S&Pによるこの日の行動は、オバマ政権がこれまで訴えてきたことを言い換えたものだ。つまり議会は米国の債務不履行の回避を目指し、超党派の支持を得た信頼できる赤字削減計画を成立させるよう、迅速に行動しなければならないということだ」との見解を明らかにした。
  S&Pは長期格付け「AAA」のアウトルック(見通し)を4月18日に「ステーブル(安定的)」から格付けが下方に向かう可能性を示す「ネガティブ」に変更していた。