パリで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は
二十四日午後(日本時間同日深夜)、日本政府が推薦した自然遺産「小笠原諸島」(東京都)を
世界自然遺産に登録することを決めた。遺産条約の締約国から選出された二十一カ国の
全会一致だった。大陸から隔絶された環境で、独自の進化を遂げた豊かな生態系を
保っている点が高く評価された。日本の自然遺産登録は二〇〇五年の「知床」(北海道)以来
六年ぶりで、四件目。東京では初めての世界遺産になった。 

「平泉の文化遺産」(岩手県)も二十五日中には世界文化遺産として認められる見通しで、
国内の世界遺産は計十六件になる。複数の世界遺産が同時に登録されれば、一九九六年に
登録された「原爆ドーム」(広島県)と「厳島神社」(同)以来になる。
「東洋のガラパゴス」に例えられる小笠原諸島の審査では、オーストラリアやエジプトなどの
締約国から世界遺産登録による環境への影響について質問が出された。日本側は
「観光客の人数は制限されており、影響は小さい」と主張。最も面積が広い父島に
渡る交通手段は週一便の船にほぼ限られていることなども説明した。