米FOMCが予定通りのQE2の6月終了と超低金利政策維持するとの見解を示した。出口戦略に程遠く、バーナンキ議長はその後の記者会見で「回復は比較的穏やかなペースだ」と述べ、「高い失業率、高いガソリン価格、高水準の住宅差し押さえ率というのは、ひどい組み合わせで、多くの人々が困難な状況に置かれている」と指摘した。米経済の回復がまだであるからことから金融緩和策が継続されることを表しているが、これを受けて株式市場はおおむね好感し、上昇しているようだ。一方の金もゼロ低金利政策が持続されることから買われ、金現物は1530ドルと過去最高値をつけている。原油も1ドル近く上昇した。さらにこの金融緩和持続により流動性各市場に流れ込み、コモデティ市場にも流れていくことが想定され、一段の価格上昇が見込まれてている。為替市場でも、ユーロや高金利通貨の豪ドルなどが買われ、ドル安が基調が持続している。
このような背景から、世界的なインフレは更に高進することは言うまでもなく、米ドルの低落は進むだろう。ドル安政策による米経済の回復は幻想であり、インフレによるコスト上昇が、輸出増大を図ろうとする米企業の利益を圧迫している。そこへ日本の震災によるサプライ・ショックが重なり、世界経済は停滞する方向へ向かっている。

▼FRBの"自滅策"は米国の破綻ばかりでなく、世界経済を破綻へ追いやる大仕掛けでもあるのだ。
"5月危機"がまもなく始まろうとしている。

▼自動車向け半導体で世界最大手のルネサスエレクトロニクスは、現在も主力工場の那珂工場(茨城県)が操業停止のままだ。部品調達難で3月の自動車生産は約60%も減少し、輸出から輸入を差し引いた貿易収支の黒字額は約8割減った。
  景気の先行きについて、民間エコノミストの間では、「復興需要が下支えして10~12月期には踊り場脱却が展望できる」(明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミスト)との見方が大勢だ。
 ただ、夏場や冬場の電力不足は企業の生産活動を抑制させる。資源高で企業のコスト負担も増大している。ガソリン価格などの上昇によるインフレ圧力が高まれば、消費者心理がさらに悪化する恐れもある。
 実際、総務省が28日発表した3月の全国消費者物価指数は下落率が2カ月ぶりに縮小し、先行指標となる東京都区部の4月の同指数も2年1カ月ぶりのプラスとなった。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「復興需要による高成長は期待できない」と断言する。日本経済が、企業収益の減少で雇用が悪化する「負の連鎖」に再び陥る懸念が否定できない。

▼"復興需要"という言葉さえ虚しく響く有様である。
今後、失業率の急激な悪化、企業倒産の増大など、経済指標が悪化の一途を辿ることは必至であり、税収減、支出増など政府財源も待ったなしとなる。

これまでのデフレスパライルという悪循環から、一転、物価上昇という要因も重なり、最悪の"スタグフレーション"に陥いる可能性もある。首相は日本丸のカジをどこまで取れるか勝負だ。
私たちの生活は、どん底まで落ちていく恐れがあるのだ。
もはや、日本はリセットするしかないかのようである。すべてが世界の政治家の課題だ!