福島第1原発の事故について、経済産業省原子力安全・保安院は12日、国際原子力事故評価尺度(INES)で最も深刻な事故に当たるレベル7と暫定的に評価すると発表した。保安院はこれまでレベル5(広範囲な影響を伴う事故)としていた。レベル7は、INESで「放射性物質の重大な外部放出」とされている。
 保安院は同日、国際原子力機関(IAEA)に評価結果を報告した。
 レベル7は旧ソ連のチェルノブイリ原発事故(1986年)に次いで世界で2例目。ただ、保安院は放射性物質の推定放出量について、現時点では同事故の1割程度としている。
 保安院と国の原子力安全委員会はそれぞれ、原子炉の状態を示すデータや原発周辺で計測された放射線量、気象データなどから、放出された放射性物質の量を計算。放射性ヨウ素131に換算し、保安院は37万テラベクレル(テラは1兆)、安全委は63万テラベクレルに達したと推計した。
 INESはレベル7の評価基準として「数万テラベクレルを超える放射性物質の放出」を挙げており、保安院はこの基準を超えたと判断した。
 保安院は1号機が水素爆発を起こした直後の3月12日、「局所的な影響を伴う事故」に相当するレベル4と評価。1~3号機の炉心に深刻な損傷が明らかになった後の同18日には、米スリーマイル島原発事故と同じレベル5に評価を引き上げていた。
▼枝野氏 レベル7で陳謝…それでも「チェルノブイリとは違う」

・枝野幸男官房長官は12日、福島第1原発事故の国際評価尺度が最も深刻なレベル7と
 なったことを受け「周辺住民、国民、国際社会に対してこうした事態になって申し訳ない」と
 陳謝した。

 同時に「(旧ソ連の)チェルノブイリ原発事故と違い、事故による直接的な健康被害は
 出ていない。今後もそれを最優先にしっかり取り組む」と強調した。都内で記者団の
 質問に答えた。